(経済)

1) エネルギー問題
チリは原子力発電を行うかどうか問題になっています。チリの電力エネルギーは他の国に比較すれば高く国際競争力に影響しているので、この問題を軽減するためにも電力源確保のためにも原子力発電が浮上してきたもの。もっともと現在の計画では来年中に実施の可否を決め、2016年に建設開始とか、まだまだ先の話ですね。現在の発電量は4500MWで、09年―11年の間にさらに4600MWが増量されることになっており、エネルギー大臣は近い将来のエネルギー問題はチリにはないとしています。
ただしチリの電力コストは高くKWあたり130ドルで、アメリカ(62ドル)
韓国(68ドル)を始め南米では最もコストが高いとされています。ブラジル95ドル、べネスエラ26ドルとか。
2) 今年に入って急上昇を続けたチリの株式市場ですが、この幸せな期間はすでに終わり、年末にかけて20%程度下落すると予想されています。外国投資が上手くいかなくなって他に行き所が無くなった厚生年金が、チリ市場に強烈な投資をしたため、チリ株が上昇したが、それが一巡して継続したインパクトを市場に与えることが出来なくなったためと説明されています。確かに今週は連日下降を続けています。じゃまた私の積み立てた厚生年金の額が下がっていくのですね、トホホ。
3) ドルが継続して下落しているので、オイルの価格が下がり、一般消費者向けのガソリン、灯油の値段が下がりました。しかしドルの価格はこれ以上下がりそうですね。ペソが強くなると輸入業者はホクホクですが、輸出業者は泣きそうです。
ドルは年初641ぺソだったのが530ペソまで急激に下がっています。
4) 中銀は継続して金利を下げています。もうこれ以上下げられないというほどです。0.75%ですから、マンションなどの購入は今ほど有利なときはありませんね。昨年は最高で8.25%だったのですよ。
おまけに政府は財政支出を14.5%増加しました。一部には行き過ぎの声も出ていますが、景気回復にためにはなんでもする覚悟を示しています。しかも その財政支出は借り入れで実施されるらしい。それは外国に蓄財してあるドルを取り戻せば、ドル安ペソ高が一層促進されるからと説明されています。