(経済)

1) ペソが急落
1ドル532ペソまで落ちました。この2年間で最低の数字でです。
チリを代表するコデルコ銅公社は国庫への納入額を好調だった2006年の3分の1、昨年より22%ダウンと大きく落としました。(1―9月の数字)
何でかな?銅の価格は今週はポンドあたり3.2ドルと大きな問題なし、生産コストも昨年とほとんど同じなのに。昨年はロス・ブロンセス鉱山を売った利益が大きかったですが。 今年は46億ドルの投資を実施だが来年は大幅削減でしょう。   ペソが切り下がると輸出業者はにっこりですが、輸入品の価格は上がります。先週に続いて今週もガソリン価格が上がりました。車のオーナーがガソリンが上がると動きが取れないとクレームしています。じゃなぜ、先月ガソリン価格を毎週のように下げていたのかな?それを下げないで抑えていれば今回の値上げをせずに価格は安定していたのに。
このガソリン値上げで公共運送のバス・地下鉄代が10ペソ高くなります。10ペソって日本円にすればたった2円ですね。どうせ上げるならもう少し上げてまた次の1年ほど価格据え置きすればよいのに。
2) エネルギー問題
これからチリの電力は毎年値上がりすると報告されました。この9月に成立した法律で次の12年間に電力の20%は新方式の発電を使用するとされました。現在、電力施設の建設・運用・維持にかかる費用は一番安いのが水力発電、次いで火力発電、それから原子力となっています。チリではまだ原発はありませんが、その人気は高くないです。さて風力、太陽光などによる新発電方式はそれらの発電方法よりかなり高くなります。しかし法律で定められた以上、それを順守する以外にないのでこの先、発電コストの上昇分を使用者が負担するわけですね。 
しかし日本の福島原発の問題は阿部首相がオリンピック招致の時に断言したのとは違って解決には程遠いようですが、逆に東電自体の倒産が話題になっています。その時はメガバンクが貸し出した2兆円、東電の社債4.4兆円が紙くずになるのでしょうか。それもエネルギー問題と言うのかな?