チリの風 その1091 2024年4月8日ー14日

一気に秋の気配になったサンティアゴです。連日、最高気温が20度ほどです。もう半袖では肌寒くて歩けません。私の一番好きな街路樹のリキダンバルで全部紅葉している木を見つけました。サンティアゴ西部は土曜日に雨になりました。東部は明日に雨が降りそうです。
今週も忙しく楽しく過ごしました。4月は家屋税を払う月ですが、税務署から書類が来ないので、そっちに行って支払い内容を書いた書類をもらいました。来週払います。
スポーツは先ず、登山ですが、第3展望台に登りました。暑くも寒くもない気温で3時間コースを楽しく歩きました。それから土曜日は今年度第1回目の登山教室で、近くのカランの丘の遊歩道を歩きました。登山教室は少しづつ歩く距離を伸ばしていきます。
ラソンもいつもの通りでしたが、10キロ走の記録は先週より落ちました。今朝も走りましたが、半そで半ズボンのユニフォームでは肌寒かったです。
先週、ズームで受けた面接の結果、試験に合格したので、そのうち仕事が来るかもしれません。
それから仲間が来週に入院して手術をするのでそのお手伝いを進めています。
講演会の話も進んでいます。
毎日、こうして楽しく忙しく生きています。いつまでこの幸運が続くか分かりませんが、幸せです。

(政治)

1)ボリッチ動向
モネダ宮殿の広報では、今週もいろいろ行事があったようですが、役に立つとか注目したいと思わせることはありません。
先日から話題になっているワチパト製鉄所の問題で、南からその代表団がサンティアゴに入り、モネダ宮殿の前で抗議行動をしました。経済大臣・労働大臣などは宮殿から外に出ましたが、ボリッチは無視しました。

ベネスエラ問題
チリ警察大尉のサンチェスがベネスエラ人グループに殺されました。4人グループの内の3人は逮捕されました。捕まった犯人は連行されるときニコニコ笑っていました??
ベネスエラの麻薬組織「アラグアの汽車」がチリで派手に行動していますが、それに関しベネスエラ外務大臣が「そんな組織はない。我が国を陥れようとするチリの動きが不可解だ」としました。それから先日、同国の元軍人がチリで殺された件に関し、チリの検察官が、その殺人事件はベネスエラが関与しているのは間違いないとしました。その犯人はベネスエラに帰国したようなのでベネスエラ政府に協力依頼をしているとか。
ボリッチはベネスエラのチリ大使を呼び戻しました。もちろんそれはベネスエラ政府への警告でしょうね。それでも近日中にベネスエラに戻すらしい。
右翼はボリッチにベネスエラと通常の関係を持てるわけはないから断交すべしと批判しています。もっともチリの共産党はそうした麻薬組織はどこの国にもあり、それを国と国との関係に悪く利用するのは間違っているとしています。しかし与党の中でもベネスエラとの国交をどう進めるか二つの意見に分かれ混乱です。
そしてチリに入った不法移民の数はピニェラの時代よりボリッチの方が多いと言われます。ボリッチは国境警備に手を抜いているのでしょうか。
ところでイランがイスラエルを攻撃し始めたようですが、その攻撃部隊のヒスボラとチリが連携していると言うニュースがあります。もし真実ならボリッチは反米を明白にするわけですね。この決断は大事件です。しばらくの間、彼は安眠できないのでは?

ところで先の大統領選挙でボリッチと争った共和党のカストは中米エル・サルバドールを訪問し、そこのブケレ大統領が建設した超大刑務所を訪問しました。次に彼が大統領になれば
同じようなものをチリに建設するのでしょうか。
キトのメキシコ大使館にエクアドル軍隊が入り問題になっています。メキシコはエクアドルと断交を宣言しましたが、その時、メキシコ大統領は「ピノチェットでも他国の大使館に乱入することは考えなかっただろう」とコメントしました。ピノチェットのイメージはまだ他国にも残っているのですね。

2)地方選挙
年末の地方選挙の話題がこれから毎週出ますが、与野党ともに候補者選定についてグループ内での合意事項が出来たようです。野党が統一候補で、与党が3名も候補者を出せば野党側が勝つのは明白でしょうね。野党側の「チリ・バモス」グループは州知事で2名、市長・区長で20名を最終候補者として任命しました。

(経済)

1)銅価格と為替
1ポンド4.27ドルと過去22か月で最高の値段が出ました。中国の景気回復とか言われますが、本当でしょうか?それより戦争が近づいているので金・銅・原油の価格が上がっているのではないでしょうね?ガソリン価格が今週、約30ペソほど上がりました。
さて3月の物価上昇率は0.4%、過去1年で3.7%とかなり落ち着いてきています。
ところで銅の生産ですが、2月の数字はエスコンは9.8万トンと前年対比34%の上昇、コジャワシは4.5万トンと25%アップ、このように民間企業が絶好調なのにコデルコは10.4万トンで1.6%のマイナスとか。どうして?
2)IPS株式市場
今週また6705ポイントと新記録が出ました。誰がそんなに熱狂的に株を購入しているのでしょう?
今年の経済成長率の予想は当初より少し上昇していますが、2025年は更に好調になると見られています。2-2.5%の予想ですが、それがさらに上向くか可能性があるとされるわけです。それに関して今年の投資額は決定済みだが、来年分はまだ余裕がありこの時期の動きがそれを決定することになるとされています。当然でしょうね。
3)新車の販売
3月の新車の販売台数は23525台で前年対比37%の減少でした。そしてその傾向は20か月連続です。売れ行きの良いブランドはトヨタ、シボレーそしてキアでした。
4)ワインの生産
日本のワイン輸入量は2.3位がスペイン・フランスと欧州勢ですが、1位は南米のチリでした。

(一般)

1)犯罪
家族が家で 休んでいるところに強盗グループが入り込み、乱暴狼藉し、物品・車を奪って逃げる事件が毎週のようにあります。その車を追いかけた家主が車にひかれる事件もありました。犯罪の抑制はほとんど進んでいません。
ランカグア市長が汚職問題で裁判になっており、判決が出る前から刑務所に収容されました。彼は以前、UDI党党員でしたが、辞任しています。右翼左翼も同じですね。
新左翼の政府資金不正使用事件は発覚してからもう何か月もたっていますが、結論は出ません。その新左翼グル-プが次の選挙で激減すれば社会は変わるでしょう。

(スポーツ)

1)サッカー
国内リーグ戦は8試合が終わった段階で首位はチリ大学です。コロコロは9位ですが、明日1試合があり、それに勝つと6位に浮上です。カトリカは今のところ6位です。
南米のチーム別の大会リベルタドール杯の方は8グループ32チームが参加していますが、グループ戦で6試合が行われます。その中で2試合が終わった段階でチリの参加4チームの結果はAグループルのコロコロは2位、Bグループのコブレサルは4位、Cグループのワチパトは何と1位、そしてEグループのパレスチーナは4位でした。


以上