チリの風 その1066 2023年10月16日ー22日

最高気温27度、最低気温7度と言う日が二日あったサンティアゴです。もうストーブは使っていません。
今週もいつものように忙しい週でした。
土曜日、学校の運動会に呼んでもらって子供のエネルギーの高いレベルを感じました。運動することが子供の心身共に大きな影響を与えます。
運動会って日本の学校教育の大ヒットですね。ただ曇り空で気温が上がらず寒かったです。
山登りに山岳公園に行くと今日は入山できませんと言われました。えっ?。パンアメリカ大会のマウンテンバイクの試合があるので登山はできない由。
山歩きの代わりにそこから家まで歩いて戻りました。
日曜日のマラソンは今回が最後で来週帰国する仲間と走り終えた後、お別れ会をしました。日本人がチリで知り合いになると言うのもおもしろいですが。いろんな人と人生を分かち合うと言うのが最高です。

さてドイツのお菓子を作るコースが拙宅の近くであったのですが、妻はそこで助手として働きました。昼休みのランチをグル-プと一緒に食べましたが、いろんな人とちゃんと話が弾むのが面白いです。
来週も頑張ります。

ところで私は11月にラテンアメリカ協会のなるほどトーク番組に出ます。
興味のある方は申し込んでください。
ラテンアメリカ協会メールマガジン(2023年10月11日ー10月17日)
> ●お知らせ
> ★【オンライン講演会】:
> <申込みサイト: https://latin-america.jp/seminar-entry
> (4) 「ラテンアメリカなるほどトーク」2023年度第8弾「チリ対ペルー・ボリビアの太平洋戦争について」ピーター藤尾氏(連載「チリの風」執筆者)2023年11月7日(火)21:00~22:15(日本時間)同日09:00~10:15(チリ時間)、07:00~08:15(ペルー時間)
> https://latin-america.jp/archives/59576
> <申込み締切:11月1日【水】>


(政治)

1)ボリッチ動向
この金曜日に中国訪問を終え帰国しました。なんでも中国企業がリチウムを含め2億ドル以上の投資をチリで行うと約束したとか。その動きと逆になりますが、コロナ問題が爆発していたころ、中国の製薬企業シノバックはチリにその薬の生産工場を作ると発表しましたが、今週の報道ではその計画を変更・中止するらしい。それに関してボリッチが適切なシノバック援護をしなかったからだろうと批判の声が出ています。
それから習近平との面談の件は写真が発表されただけで、内容は分かりません???
中国との政治・経済・文化の交流を目指した旅だったのですが、結果はどうでしょう。中国一辺倒の方針は無理だと思いますが。
帰国して即刻、パンアメリカ大会の開会式に出席しました。若いうちは時差ボケとか無いのですね。
先日、ボリッチがパレスチナ寄りの発言をしましたが、イスラエル大使がそれはいかがなものかと軽いクレームをしました。それに対しモネダ宮殿は彼にチリ政府の方針にいちゃもんをするなと言う反論をしたようです。

2)不正問題
2階部隊と言われるモネダ宮殿の政府中枢の一人クリスピ(新左翼党)は国会から呼び出しがかかってもそれを無視しています。いつまでも国会の審議で進展がないなら検察に問題を渡すと言うことになるかもしれません。ボリッチが彼に一言、「国会に行ってこい」と言えばよいのですが。
新左翼グループはいくつもの党に分かれていますが、それを統一して一つの党にすると言う動きがあります。
この他にも怪しい動きがあれば検察もボリッチに遠慮せず、捜査に手を加えてもらいたいです。

(経済)

1)銅価格と為替
 銅価格は1ポンド3.57ドルと先週から動きません。そのため為替も1ドル940ペソと先週とほとんど同じでした。
 経営不振になっているコデルコ銅公社はリチウムを利用して再生したいとしているようですが、どうなるかな?
2)株式市場
 中東問題を目の前にして、アメリカをはじめ世界的に最近落ち込んでいるようですが、チリもその渦に巻き込まれ1.4%下がり5631ポイントになりました。
一時、6000ポイントを軽く超えていたのですが。

(一般)

1)社会騒乱
 騒乱が起こって4年になります。その記念日の10月18日に今年も各地で101件の暴動が起き、50名が逮捕され、警官も11名が負傷しています。
 ピニェラの右翼政権を倒せと、イタリア広場に百万人のデモ隊が集まりましたが、今ならボリッチは何もできない政権と右翼を懐かしむのでしょうか?
 マプチェグループに警察の手が入りました。数名が逮捕され。麻薬・銃などが没収されました。
2)サンティアゴ空港
この7-9月の空港利用客は前年対比25%アップの590万人で、頂点だったコロナ問題の前の2019年に4%だけ届かないところまで行きました。もう正常化したと言えそうですね。
3)移民数
現在173万人の移民がチリに在住していますが、それは全人口の8.7%になるとか。その多くが貧民層で生活に困っているとか。仕事が無いのですね。
病院の適切な治療が受けられなかった26517人の患者が今年に入って死亡したとか。これは移民と関係ありませんがチリの医療施設が十分機能していないからでしょうね。ボリッチはピニェラをこの件で批判していましたが、今の方が数字は悪いとか???

(スポーツ)

1)パンアメリカ大会
 金曜日に41か国の参加で開会式があり、大会が始まりました。もうテレビのニュースはこればかりです。
今日の段階でメダル獲得数のランキングはアメリカがトップで、各国が続き、チリは金1個をはじめ合計6個で8位です。今日男子マラソンでチリは銀メダルでした。
2)サッカー
チリはベネスエラと対戦ワールドカップの予選があり、チリはベネスエラと敵地で対戦。0対3の惨敗でした。10年前にはベネスエラと対戦すると彼らは野球は知っているがサッカーは知らないと馬鹿にしていたのですが、今では彼らからチリも少しサッカーを勉強すべきと言われそう。
なにせ10チーム中の8位と言う惨めな地位です。


以上