チリの風  その1065   2023年10月9日ー15日

私は年金生活者ですから、仕事があってもなかっても生活には困りません。それで楽しい生活を送ると言うのが今の私の仕事です。
そのためには心身ともに健康であることが重要です。それでスポーツと勉強を毎日楽しんでやっています。
土曜日は登山教室。合計11名で楽しく第4展望台へ歩きました。見晴らし台から下の街を見ましたが、スモッグがやっぱりひどいです。
その他に2か所の丘歩きを実施しました。それぞれ1時間半の歩きです。
ラソン練習は2回。一日10キロを走りました。昔、フルマラソンを走っているころは週に50,60キロ走りましたが、今は一回10キロを走るのが精いっぱい。
日曜日、仲間とマラソン練習をした後、先生方を招待して仲間とチリの歴史の予行演習をしました。約1時間強の講演でしたが、かなり進んできました。
もちろん、妻につきあってアチコチ廻る仕事も楽しみました。
それから目の状況がひどくなって、緊急症として前年に白内障の手術をしてくれた眼科に行くと目の中に液体がたまっているとかで、それを目の外に出してくれました。同じ症状がもう一度続けば、手術をする必要性があるとか。いやはや。

先週、お知らせした台所の鳥ですが、二つの卵を温めています。ちゃんと生まれるかな?
サンティアゴの気温は少しは上がって春になってきています。

(政治)

1)ボリッチ動向
金曜日、中国に向かって出発。大勢の部下を率いて、もしくは仲間と共に中国へ行きました。最初、地方都市で遺跡の見学とかをしました。チリウィークという行事に参加してチリの宣伝をしています。習近平との面談は来週です。
野党から中国の人権問題を議論するよう要請がありましたが無理でしょうね。それより中国製の車・バスをもっと買うからチリから銅とリチウムを輸入してほしいと頼むのでしょうか?バケーションに行く雰囲気という声もありました。
イスラエルパレスチナの件が大問題になっていますが、ボリッチは議員の頃、パレスチナに招待されてそこに行ったことがあります。そしてその印象としてパレスチナの領土をイスラエルが不法に使用しているのは問題だと発表しています。
数年前そこからハマスの幹部がチリを訪問したとか。もちろん、チリに住む裕福なパレスチナ人に援助を依頼したのでしょうね。詳細は分かりませんが。逆にイスラエル側のグループからチリ政府にパレスチナの攻撃を受けた私たちをもう少し助けてほしいと依頼の声が出ています。
チリ政府は空軍機を送りイスラエルからチリ人が母国に戻れるよう手配しました。その最初の便が、約80名のチリ人を乗せてサンティアゴに着きました。
すでにイスラエルに在住していたチリ人で死者が出ています。
私は学生の頃、イスラエルキブツで1年ほど生活した経験がありますが、もしそこに残っていたら今頃どんな人生でしょうか?
ウクライナの場合と同じく、そこでも先週まで通常に生活していた人が、今は将来がどうなるか誰も分からなくなっています。人生は厳しいですね。

さて、政府中枢の不正問題が話題になっています。新左翼の党が政府の援助を利用して貧民援護の計画をするのに得た金を正当に使っていなかったと言うのは以前からですが、似たような不正事件に政府のトップも絡んでいたらしい。ボリッチ周辺のモネダ宮殿2階部隊の人の名前が出ています。
野党から検察が検査しやすいように彼らを政府の要職から外すよう依頼が出ています。いやはや。
2)新憲法委員会
もう新憲法草案は完成、もしくは完成間近かですが、一向に盛り上がりません。世論調査では48%が否定、18%が賛成、34%が未定とか。
どう見ても12月の投票で第2次案は否決されますね。前回と違って右翼が賛成、左翼が反対に投票しそうとか。それは現行委員に最右翼の共和党が多いからでしょうね。確かにキリスト教民主党の党首は新憲法が右寄りに傾いていれば自分たちは否定の票を投じるとしています。
共産党ピノチェットの憲法を入れ替えるのはチリの夢だと言っています。その党の党首に次ぐ位置を占めるバルバラフィゲロア書記長の特集記事がありました。彼女は労働組合連合の代表としてピニェラ政権と対立していましたが、左のボリッチ政権で駐アルゼンチン大使になりました。それが突然、辞任して帰国し共産党の中枢になりました。アルゼンチンの次の政権が右翼になりそうだから逃げだしたと言う意見もありますが、チリに戻ってボリッチをしっかり押さえる役割をするのでしょうか?

(経済)

1)銅価格と為替
銅の価格は1ポンド3.58ドルと先週とほとんど同じの低いレベルです。このため為替も1ドル924ペソとペソ安が継続です。 
2)経済成長率
IMFの発表でチリの今年の成長率はマイナス0.5%とか。上向きませんね、やっぱり。
3)コデルコの危機
過去6年で生産量が20%も減少。負債は200億ドル。生産価格の上昇が継続とこれからどうなるのか明るい話題が見られません。副社長の辞任など経営陣も揺れています。リチウムに手を出して少しは経営が良くなるかと思われましたが、その件も進みません。
アジェンデが国営化した企業ですが、軍事革命で民営化されず、そのまま国営企業となっているわけで、チリ国の救世主となり続けるのでしょうか?

(一般)

1)犯罪
 最近の6か月で、家族の誰かが犯罪に遭ったと言うのが37%と発表されました。3人に一人以上の割合ですね。幸い今のところ私には問題は起きていません。
4年前の社会騒乱が始まった10月18日の記念日が近づいてきました。もちろん、その日は多くのデモ隊が街に出るでしょうね。良い結果が生まれるとは思えません。また警察との衝突、それに商店での略奪騒ぎでしょう。4年前と同じく。
その頃、逮捕され、最近になって大統領の恩赦になった人の記事が出ました。釈放された条件として2度とデモに参加しない、犯罪行為をしないとかいろいろあるようです。裁判所に出された判決の期間はその条件を守るわけで、それに違反すれば刑務所に戻ります。

それからマプチェの問題も継続です。その中心メンバーが逮捕されました。
2)清潔な街のランキング
世界のランキングが発表されましたがミネアナポリス、ブルッセル、オスロが上位を閉めました。
日本から京都が入っています。南米でランキングに入ったのはサンパウロサンティアゴでした。
サンティアゴってそんなに清潔だったのですね???


(スポーツ)
1)サッカー
チリの国内リーグ戦はお休み。それはワールドカップの南米予選があったからです。今週、チリはホームでペルーと対戦、2対0で勝ちました。
3試合で1勝1敗1引き分け。南米で5番目になりました。来週、敵地でベネスエラと対戦しますが、勝てば4位に上がります???
2)パンアメリカ大会
来週に開幕です。毎日、このニュースがマスコミをにぎわしますね。チリはいくつかのメダルを勝ち取れるかな?

以上