チリの風 その1064 2023年10月2日ー8日

いつもと同じような週になりました。

珍しいのはカマラのパーティに誘われて出席したことです。少し挨拶をさせてもらってから70名近くの多くの会員と話し合う機会を持てました。
それから先週に続いてセントロに行って考古学博物館に入りました。一番の目的はエクアドルのバルディビア文明の展示品です。以前そこで縄文文明の土器が見つかったと書かれていました。残念、もうその表示はありませんでした。
今月末の学校でのチリの歴史の講義は用意が進んでいます。
ラソンは週に2回。そのうち1回は一人で10キロを走りました。そして日曜日は仲間と楽しく。
登山は、今月の登山教室の目的地の第4展望台の下見に。帰る時、いつものルートと違う道を探していたら迷ってウロウロ。元の道に出て戻りました。
アホやと言われますが、まぁええやん。
土曜日のサッカー教室は10数名の参加者で、最後の練習試合まで楽しくプレーしました。
こうして毎日、何かすることがあって楽しく生きていれるのは本当に幸せです。

台所の隅の野鳥はもう飛び去りました。その後始末の掃除にかなり手がかかりましたが、1か月間も毎日会っていたので会えなくなって寂しいです。
と書いたら、週末、1羽の鳥が巣に座っていました。カップルではなかったので、そこの様子を見に来たのでしょう。2組目の卵が産まれるのも近いかな。

明日の月曜日は祝日です。コロンブスアメリカ発見の日。これを祝うのは侵略者の子孫で、先住民の子孫には恨みの日、悲しみの日ですね。

(政治)

1)ボリッチ動向
今週彼は北のコキンボ州(第4州)を訪問しました。あちこちを訪問し、最後に「宿題をたくさん抱えて首都に戻ります。皆さんの生活がよくなるように努力します」とコメントしました。
そして国際問題が発生しました。パレスチナのゲリラのイスラエル襲撃です。これに関してチリ外相は武器による攻撃はどんな例でも容認できないとコメントしましたが、それに対しイスラエル大使館は納得できないとクレームしました。まったく逆にレコレタ区長のハヅエはイスラエルパレスチナで攻撃を続けていたのは歴史上の事実だとその攻撃を認める発言をしました。彼はパレスティナ系ですが、共産党代表として先の大統領選挙の候補者になっています。チリではパレスチナ系の移民が多数います。
チリ国内でユダヤ対アラブの抗争が始まりますね。エルサレムに28名のチリ人がいるとテレビのニュースに出ました。
来年度の予算案が出来上がってきましたが、議会で承認されるかな?
10月5日はチリにとって思い出の日ですね。1988年のその日に軍事政権継続可否の投票があったからです。
私の人生で最も緊張興奮した投票でした。その時のノーの宣伝の歌をまだ覚えています。「チリ 喜びがやってきた」という歌詞でした。
ボリッチ政権は犯罪の抑制が全くできないと言われますが、彼が自由奔放に動き、危険を防ぐルールを守らないと新聞に書かれました。彼は群衆の中に自由に入っていきます。彼を守る警察官にしては恐ろしいことでしょうね。日本の元首相のようなケースが出てしまったら・・・。
2)新憲法委員会
 最終原案が用意されていますが、この先どうなるのか知りたい私には想像もできません。左右の委員が全員その原案に同意するのか、多数決で押し切るのか。
 どうでしょう、委員の見解が大きく分かれた場合、国民は新憲法に興味を失うでしょうね。現行憲法は1980年にピノチェットが作りましたが、彼は憲法学者では無いのでプロが作った憲法を彼が発表しただけです。それを社会党などが一部変更しています。4年前の社会騒乱の時、左翼のデモ隊がピノチェットの作った憲法を破棄して俺たちの手で新憲法を作ると叫び、それが第1回新憲法素案になりましたが、国民の大多数に拒否されました。
 この第2回の委員会はピノチェット系の共和党が多数を占めていますから、新憲法素案はそんな雰囲気になるのでしょうか。
 そうなら左翼は拒否することになって、もう第3回目はありませんね。結論は「時間と金を無駄に使いました」でしょうか。

(経済)

1)経済成長率
8月の指数はチリ中銀の発表でマイナス0.9%でした。先週の予想より大きく後退しています。これで大蔵大臣の見通しが崩れ今年の成長率は0でマイナスにもプラスにもならないと言われていたのが、マイナス成長は間違いないだろうとなりました。
物価上昇率ですが、9月は0.7%のアップでした。今週ガソリン価格が40ペソほど上がりました。その0.7%は予想より高い数字でしたが、今年に入ってからの合計は5.1%で、前月の5.3%より少し下がりました。
年末には4%強で終わると見られています。
2)銅価格と為替
また銅価格が下がっています。1ポンド3.57ドルです。先週よりかなり下です。そのため為替も1ドル917ペソとペソ安になっています。
今年の銅の消費は欧米は昨年並みかやや減少、中国は少し上がると言われています。来年の銅価格は少し良くなると言われますが、この安い銅価格が続けば、銅鉱山の経営に影響しますね。コデルコ銅公社は生産問題に経営問題も加わり大変そう。今週も経営陣のトップクラスが辞任しています。

もっとも銅だけでなくスズや亜鉛も下落のようですね。

(一般)

1)雨量
サンティアゴは火曜日に雨になりました。それで今まで1年で278ミリの雨量。これは2008年以来の大きい数字とか。
2)病院関係者のスト
 コロナ問題で緊急事態として雇用された1万人以上が仕事を失うとかで、それに抗議するデモがありました。「私たちは命を懸けて患者の方々を助けたのですから、もういらない、はいさようならと捨てるのはひどいのでは」と訴えました。確かにそれは分かるけど仕事がないのに病院でなにをするのかな?
外に出るとき、必ずマスクをつけていましたが、もうそんな時期は遠い昔になったのですね。
3)麻薬
サンティアゴの中央バスターミナルで出発前のバスの運転手の麻薬テストをしたら、2名の運転手がコカインを使っていたとかで逮捕されました。同じようなケースですが、もっとひどいのはバスの運転手が首都圏の9区に渡って数十キロを走り回り大事故を起こしかけました。ニュースでそのバスの動きを見ましたが、まっすぐ走らないで右左に揺れます???
運転手は逮捕されましたが、麻薬中毒でした。その男は50代くらいで若者には見えません。チリの中毒者も増えているのですね。
昔はチリに入ってきた麻薬は、チリを経由して欧州などに運ばれていたのですが、今ではチリが市場になったわけですね。その方が麻薬業者にとっては利益が上がるからニッコリでしょうが。
4)断水
この週末、首都圏の6区で水道局の工事で断水になりました。その6区の中では、レストランが閉まり、動物園が閉まりました。レストラン関係者は怒っています。
無理もないですね。

(スポーツ)

1)サッカー
今週の話題は各チームの試合結果より、2030年のワールドカップ開催国にチリが入れなかったことでしょう。そのワールドカップは欧州・アフリカ・南米の3大陸で開催されますが、南米からも3か国が参加します。チリはそのグループの中に入ると言われていましたが、最終的には蚊帳の外。
チリサッカー協会は南米サッカー連盟に投資して開催4か国で合意していたと言われるのですが?ネゴする力が足りなかったのか、誰が裏切ったのかな?ボリッチもどうしてそんな結果になったのかと声を大きくしたとか。
国内リーグ戦ですが、人気3ティームの結果はコロコロは敗戦、カトリカは勝利、そしてチリ大学は中止になりました。
30試合中26試合が終わった段階で首位はコブレサル、次いでワチパト、3位はコロコロです。コブレサルの優勝が近づいてきたかな?

以上