チリの風 その1063 2023年9月25日ー10月1日

今週もいつもと同じように楽しく忙しく過ごしました。

今年初めて街の中心部(セントロ)にある国立歴史博物館に行きました。以前とかなり表示されているものが変わっています。1階のスペイン人が侵入する前の時代のものは全て片付けられ、軍事革命50周年関連のものばかり。それも政府の指示か?軍事政権が人権を無視したと言う表示がほとんどでした。

登山は初級広場まで、4時間コースを歩きました。プロビンシア山は、初級・中級そして頂上広場と3つの広場があります。先週も4時間コースでしたが今週のコースは結構厳しく目的地に着いたら座り込みました。それでも一休みしてお菓子を食べると元気が戻って来ました。
ラソンもいつものように2回。そのうち1回は一人で10キロでした。

もちろんその他にもいろんな付き合いがありました。

最高気温は20度を超えていますが、最低気温が5度ほどで朝と夜にまだストーブを使っています。
台所の2羽の小鳥はすくすく育っています。そして週末、2羽は大空に飛んでいきました。どんな人生を送るのかな?

(政治)

1)ボリッチ動向
サンティアゴの地下鉄3号線が2駅伸びました。ボリッチはそこを訪問して市民から喜びの声を聴きました。
次の夏に予想される山火事をどうやって抑えるかの問題で、専門家を呼んで検討し、事前準備を進めることになりました。山火事は北半球でこの夏、異常な規模になりましたからね。
今月中にボリッチは中国を訪問します。チリにとって中国は最も重要な相手国になっているのでしょう。元大統領のフレイが同伴します。フレイはアジアが好きで日本や中国と良い関係をキープしています。私が働いたチリの会社の元オーナーなので、催し物がある時、訪問してきて私と顔見知りになり、色々話をしたことがあります。
更に土曜日、モネダ宮殿の前に集まった群衆に近づき挨拶をしました。それって政府が呼び掛けた市民のボリッチ応援のデモですね。4年前の社会騒乱の時は100万人を超す民衆が集まりましたが、今回は数千人でした。同時期に反ボリッチのデモもありましたが、ほんの数百人でした。
今年のその社会騒乱4年記念には10万人も集まるかな?一部のメンバーはまた商店略奪などできるかと考えてドキドキしているでしょうね。
最後に今月にチリでパンアメリカ大会が開催されますが、そのための準備が進みボリッチも聖火の儀式に参加しました。

2)来年度予算案
全テレビの番組を通じてボリッチは来年度予算のアイデアを発表しました。総計では3.5%の拡大ですが、市民の安全、教育、健康そして住居に重点を置くとか。
予算はGDPの27%、2億7千9百万ドルになりそうです。マルセル大蔵大臣は今年の経済成長率は0%、来年は2.5%の成長を見込んでいるらしい。
新左翼の議員カタリーナ・ペレスが貧困層の家屋援助関連で不正に関与したとして取り調べを受けています。
野党側から政府の作った貧困層援助の予算が新左翼の懐に入っているんではないかと厳しい批判。ボリッチもしっかり回答する必要がありますね。
3)新憲法委員会
もうどうなるか分かりませんが、元大蔵大臣のブリオネスはチリを破綻させる道を歩いているようだとコメント。なるほど、そうですね。

(経済)

1)銅価格と為替
銅の価格は1ポンド3.73ドルと先週とほとんど同じ。為替は1ドル907ペソとペソ安が継続。今年は1ドル700ペソ台までペソが強くなった時期があるのですが。
それからリチウムの価格が暴落ですね。ピークから73%も下がりました。関係会社の経営に大きな影響を与えています。

2)物価指数IPC予想
 9月の指数は0.7%の上昇が推定されているとか。また経済成長率は0.3から0.5%の上昇予想です。
 株式市場IPSA指数は5826で終わりました。一時6000ポイントを超え6400まで行ったのですが、最近は苦しい状況です。

3)失業率
この2年間で最悪の状況です。今年の6ー8月の数字ですが9.0%を記録しました。これが良くならないとチリの全般に影響しますね。

(一般)

1)高速道路
サンティアゴのハイウェーAVO1で壁から水漏れが激しく道路が水であふれています。近くを流れる川が今年の大雨で増水したのが原因とか。どうすれば水漏れが終わるのかな?
2)火山
南部のビジャリカ火山が噴火をはじめたので警戒警報が出ています。チリは火山が多いですから、それほど珍しいことではないですが、その近辺に住んでいる人は動きが制限されるので日常生活に影響が出ています。
3)教育
 今年は4年前の2019年に比較して高校の入学者数が11.3%の下落になりました。コロナ問題とか社会騒乱などで両親が子供に教育を与える余裕がなくなったからとか言われますが、大変ですね。

(スポーツ)

1)サッカー
国内リーグ戦は人気2チームのコロコロとカトリカが対戦。90分が終わった段階でカトリカが1対0で勝っていました。ところが試合が終わりません。
7分くらいオーバーしてからコロコロが1点あげました。そうか引き分けかと思われましたが、試合終了の笛が鳴りません。そして12分すぎてからコロコロがもう1点。いつまで試合を続けるのだとカトリカファンは憤りましたが、結局2対1でコロコロが逆転勝利しました。
今日の段階で首位はコブレサル、2位はワチパトそして3位はコロコロです。
ワールドカップの南米予選があと2週間ほどでまた始まります。今回は対ペルー、対ベネスエラです。少し前なら2連勝は間違いなかったですが、今ではそれは全く夢ですね。
2)ラグビー
世界大会に出ているチリ代表はアルゼンチンと最終戦を戦い59対5の惨敗でした。偶然ですが、チリがその5点を取ったところを中継でみましたが、その場にいたチリの応援団は大騒ぎでした。ぼろ負けでもメンツがありますからね。

以上