チリの風 その1012  2022年10月3日ー9日

小雨が降ったり、うすら寒い日が多かったサンティアゴです。
山登りを予定した日に少し雨が降ったので延期にしましたが、丘のぼりを2か所で実施。マラソンは3回練習しました。
10キロ走ったのは1回ですが、完走すると充実感があります。大袈裟ですが本当です。
土曜日のサッカー教室は曇っていましたが、10数名の参加者で楽しく練習しました。
それから今週は2度、大事な会議に出席しました。まったく異なった分野ですが、そういう機会に巡り合うのがうれしいです。
健康にも恵まれ、今週もいつものように幸せな毎日でした。
先週、私の台所で生まれ育った小鳥が飛んでいきましたが、なんと今週、違うカップルが来て、また2個卵を産みました。親鳥が代わりばんこに卵を温めています。
明日は祝日なので、多くの車が郊外に出ていきました。

(政治)

1)ボリッチ動向
 あまり大きな仕事はなさそうです。次の夏の森林火災予備の集会に参加しました。今週、イースター島で大規模な火災が起こり、20%のモアイに修復不可能な大きな影響が出ています。それからボリッチは零細企業育成の集まりでコメントしたりしました。
 ところで彼の奥さんはファアーストレディとして大臣級の大きな仕事を受け持っていますが、彼女はそれを拒否し、今年中にすべての任務を終了すると発表しました。チリが民政化してから、この「職」は継続ですが、バチェレットの時はファーストレディではなく彼の息子が その仕事をしました。もちろん将来のその仕事には影響しないで、彼女だけがその任務を放棄するのでしょう。
 何か不愉快な出来事があったのか、そんな仕事に興味がないかでしょうね。
 オレジャナ女性省大臣が、今の妊娠中絶法は、母体に悪い影響があるとか暴行によって妊娠させられた場合は中絶の実施を法的に認めています が、自分はすべての妊娠を中絶できるようにしたいとコメントして大問題になっています。
法案と違うことをほかの誰にも相談せず発表したのでしょうね。さぁこの先どうなるかな?
女性の話が続きますが、先日、辞めさせられた内務大臣は、元の仕事、医師に戻りました。どんな毎日を送るのでしょう。
2)TPP11
来週の火曜日に議会で可否の投票がされます。ラゴス、バチェレットそしてピニェラと左右の政権が承認していた条約をボリッチの与党は反対するわけですね。この条約に関し、外国からの投資でチリと問題が起きたのは過去に6度あるそうですが、チリ側と外国側に有利なように結論が出たのは半々だったとか。ちゃんと条約が機能していますね。経済学者がこれに反対する政治家は条約をちゃんと読んでいないのだろうとコメントしています。
先の大統領選挙で右翼側の候補の一人だった元大蔵大臣のブリオネスはインフレが収まらず、経済成長が低く、そして失業率が高止まりなら国民生活に大きな影響が出て、ボリッチ政権は深刻な問題を抱えるだろうと予測しています。当たるかな?
確かに9月の輸出は前年対比0.9%下がりましたが、4か月連続です。どうなったのと聞きたいですね。
ウォールストリートの数字が下がっていますが、チリの株式市場も今週2%も下がりました。
3)新憲法
 各党の動きがバラバラですが、何とか合意事項ができたようで、もう少しで国民への提案が出そうです。

(経済)

1)物価上昇率IPC
9月のIPCは0.9%、過去12か月では13.7%になりました。もちろん高値安定ですが、少なくとも12か月の数字が久しぶりに前月より下がりました。つまり上昇傾向が一段落です。鶏肉の価格が今年に入って今までで40%も上がったとか??
8月の経済成長率はマイナス1%の予想でしたが。最終的にはゼロで終わりました。
2)銅価格と為替
 1ポンド9.43ドル、1ドル943ペソと先週とほとんど同じです。

(一般)

1)暴力事件
 今週、3度も高校生の暴力行為がありました。有名高校から白いオーバーオールの服を着た学生が外に出て道路を封鎖して車の通行を止め、それを開放する為に来た警官に火炎爆弾を投げつけるものです。1台のバスが全焼しました。
 2時間目までいたセルヒオが突然、教室からいなくなるという状況が毎週続いて、クラスメートは何もしないのでしょうか。
 3年前の社会騒乱の時、暴れまくったデモ隊を抑えようとピニェラ政府は警官の大量投入をしました。新左翼グループは右翼政権は警察の暴力を市民に向けるしかしない、そのデモの理由を理解できないとクレームしましたが、自分たちが政権を握ると同じことしかできません。つまり右も左も同じという証拠です。
 マプチェの方も同じで、森林会社から木材を盗んで逃げたトラックが捕まりました。ただ不思議なのはその運転手が、裁判が始まるまで自宅待機になって、刑務所には入りませんでした。それでよいのでしょうか。裁判所の仕組みですが、不思議です。
 今年に入って都内の商店で犯罪にあったのは59%とか。強盗窃盗などですね。悲しい実態です。
2)コロナ問題
 もうほとんど話題になりません。
 先週からマスクの使用が不要になりました。それでも患者数は増えていません。じゃ今までもマスクの使用は不要だったの?
 もっとも患者数が増えないのはPCR検査数が減少しているからなのですが・・・
OECD加盟国の中で、コロナ問題で学校を封鎖した期間を調べると一番長期間封鎖したのはチリでした。

(スポーツ)

1)サッカー
 国内リーグ戦ですが、先週から延期になったコロコロ対カトリカ戦は火曜日にコロコロのホームで実施されました。
 カトリカファンの入場は断られたので一部のスタンドに空席がありましたが、そのほかの席は満席で4万人と言われるファンが来ました。
 カトリカが勝ちそうでしたが、決定打がなく0対0の引き分け。ただコロコロのファンがまた球場の鉄塔に上り叫びました。まったくコントロールができないのですね。
 今週の結果は首位のコロコロは2位と対戦し引き分け。あと3試合で勝ち点の差は9ですから、もう優勝決定でしょうね。
チリ大学は勝利をおさめ2部リーグに落ちる可能性が薄れました。カトリカは引き分けで変わりません。


以上