チリの風 その1013 2022年10月10日ー16日

最高気温は20度を軽く超えていますが、朝晩涼しいのでまだそれほど暑いという感じはありません。朝は7時ころ明るくなり夜は8時ころ暗くなるサンティアゴです。
今週の話題は飛行場に行ったことです。旅に出たのではなく、日本から送られてきた小包が保留されているという通知が来て、その会社が空港にあると書かれていたからです。
空港でその会社のことを聞くと係員は誰も知りません。そこでインフォメーションに行くと、税関倉庫は空港の建物ではなく、まず数キロ離れた有料駐車場まで行ってそこからほかのバスに乗り継いでその倉庫に行けるとか。難しいとすぐにわかりましたが、何とかそこに行きました。書類を見せて本を渡してほしいというと、入口の人から面談の予約をしたかと聞かれ、していないというとそれでは中に入れないとか。そこで粘って今要請したいとすると半時間は待たされるよ。しかし10分ほどで中に入れました。出てきた社員は小包の保管料は払っているかと聞くので、いやまだだが、ここで払うとしました。すると、私のデータをいろいろ聞きだし、最後にこの結果をメールで連絡するとコメントしました。日本とチリの郵便システムはどうなっているのでしょう。その二日後に、私のところに本は届けられました???
知人の日本人が亡くなられました。彼はチリ以外の国にも生活したことのある国際派です。私より少し年上でしたが、自分は人生を楽しんだとよく言っていました。
私も彼の歩いた道をもう少し歩きたいです。ご冥福をお祈りします。
ちゃんと山歩きはしましたが、10キロマラソンは無理でした。
台所の花壇で親鳥が卵を温めています。いつになったら幼鳥が生まれるかな?

(政治)

1)ボリッチ動向
北部のアントファガスタ州を初訪問
南部だけでなく北部にも軍隊を派遣する特別制度を認めてほしいという要請が出ています。ボリッチは今週その州を訪問しました。
その地区の 銅を輸送する鉄道が狙われ何度も被害が出ています。強盗グループが運転手を襲い、積まれている銅を盗んでトラックに積み込んで逃げるわけです。
今回は警察の調べでその銅の一部が国境の町アリカで見つかりました。ペルーへ輸送中だったとか。
さてアントファガスタで不法移民について聞かれると、ボリッチは私の政策ははっきりしている。正常化させるか、帰国を命じるかのどちらかだと回答しました。
ボリビアとの国境から不法にチリに入る移民が後を絶ちません。
そしてそれに加えてボリッチは最後に国民の安全を守るのが目標だから、自分たちは犬になって犯罪グループの後を追うとコメント。犬になるのが最善なのでしょうか?
2)TPP11
上院で可決されました。否決の投票をしたのは多くが、共産党新左翼の議員で与党です。政府と与党が対決する不詳事態は世界でチリとハイチだけだろうというコメントが出ました。素人の私はそれが冗談なのか真実かわかりませんが、異常なことは確かです。
野党から新憲法に関してもこれと同じように政府内で混乱があると言われるとそんな気がしますね。

(経済)

1)銅価格と為替
1ポンド当たり3.48ドルと先週より少しですが、上がりました。うれしい。銅の値段が上がるニュースが私にはトップクラスのニュースです。
1ドルは945ペソと先週と同じ。どうしてドルがこんなに高値を続けるのでしょう?アメリカも多くの問題を抱えているみたいなのに。
2)求人数
中銀の発表ですが。求人数は過去2年で最低とか。9月の数字は対前月で16%マイナス、対前年で44%マイナスとか。勢いが落ちたというのは本当ですね。
それからまだオンラインで働く会社もあって、高級事務所の人気が下がる一方、空き部屋が過去8年で最高だとか。
来年のビル建設は今年より5%下がると言われますが、景気の停滞がはっきりしているのでしょうね。

(一般)

1)デモ
今週も祝日の月曜日にデモがありました。地下鉄・道路の封鎖が起き、10名逮捕されましたが、警官が1名負傷しました。
今年に入って6名の警官が殺されています。今週、首都圏近郊で不法な道路レースをしているグループを抑えようとした警官が襲われ殺されました。犯人は逮捕され裁判になっています。
さて来週の10月18日は社会騒乱が始まって3回目の記念日です。高校生の地下鉄タダ乗りから始まりチリ通常社会が粉砕されました。そのころ、学生グループを動かしていたのがボリッチですが、彼がそのころ書いた文書が土曜日の新聞に掲載されました。それによると暴動により起こった社会騒乱に関し、これは素晴らしい、そして有効な手段だ。これを怖がってみるのではなく喜びをもって見ていこうとしています。その彼が今は大統領ですね。
今の経済大臣グラウが、そのころツイッターした文ですが、「暴力警察の君たちとその上司がいつかその責任を問われるを待つ」
他の記事でその暴力行為を支持するとした人がこの3年間で半分になったと書かれています。地下鉄の駅を壊し、教会に火をつけて、商店で略奪行為…これが社会のためになるとする考えが半分になったのは当然でしょうね。まだ高校生で暴動デモを続けているグループがありますが。
どこかにボリッチが自分も過ちをしていたと自己批判すべきと書かれていました。
2)コロナ問題
同じような数字が続いています。それまで2000人台だったのに木曜日4796人まで上昇。これはPCR検査数が増えたからです。いつも同じことを言っています。
3)マプチェ問題
数名の覆面グループに大きな荘園が襲われ、家屋がほぼ全焼しました。そのオーナーの女性はグループに銃を突きつけられ、ここから逃げ出すように言われたが拒否したとコメント。
何年ヵ前に同じように荘園が襲われその家屋にいた老夫婦が焼け死んだという事故がありました。マプチェ問題は継続というのがはっきりしています。
南部で木材が盗まれますが、木材を積んで走るトラックを全部調べれば、犯罪は激減すると思いますがどうでしょう。この土曜日に2台の木材運搬トラックを調べたら盗まれたものだったとか。
4)肥満問題
チリの年少児の肥満が問題になっています。31%の子供が問題を抱えているらしい。2023年には肥満児の数が正常児の数より大きくなりそうとか。
2009年では正常児49%、肥満児16%でしたが、昨年はそれぞれ34%、31%になっています。毎年の傾向を政府・学校・家庭は認識していないわけですね。
5)世界の横丁ランキング
派手ではないが何か面白いという横丁の世界ランキングが発表されました。1位はメキシコのグアダラハラでしたが、南米から1か所だけ、チリサンティアゴのユンガイ地区が9位に選ばれました。
公園、博物館、喫茶店とか見ながら歩くのが楽しいとか。この3月からボリッチがそこに住んでいます。日本から東京の下北沢が7位に入りました。
全然、関係はありませんが、世界大学ランキングでラテンアメリカの20か国428校の中でなんと1位と3位がチリでした。カトリカ大学とチリ大学です。2位はブラジルでしたが、チリの大学は毎年。こうして光っていますね。

(スポーツ)

1)サッカー
チリカップ戦で残っていたカトリカ対チリ大学の試合があり引き分け。それでチリ大学がベスト4に進出。ウニオン・エスパニョーラと戦います。もう一方はマガジャネスが決勝に進出。
リーグ戦は首位のコロコロが次の試合に勝つか引き分けで優勝。もう間違いありませんね。
2)南米オリンピック
パラグアイで行われた大会でチリは4位のメダル獲得をおさめました。1位はブラジルですが金メダルは131個。チリは38個でした。そこそこですね。素晴らしい。


以上