チリの風 その1011 2022年9月25日-10月2日

過去13年で一番寒かったといわれる9月が終わり、10月になりました。
一か月ほど前に野鳥が私の台所の外の花壇に卵を産みました。それが育って今週、飛び立っていきました。もうお別れだと思いましたが、なんと翌日また同じところに親子で戻ってきました。外の木の枝より快適なのでしょう。最初から親子にちゃんと水と食料をあげていましたよ。
登山も面白かったです。第2展望台から下の谷を見ると花園になっているので、花好きの仲間に付き合って、そこを見ようと谷底を(水は流れていません)下から歩きました。野生の花が多く咲いています。そして対岸の岩壁の方にも花が多かったので登っていきました。誰も行きませんから道はありません。
それでも無事に山歩きを終えて戻ってきました。
土曜日のサッカー教室は10数名の参加者で実施。暑いほどの気温でしたが、楽しくプレーしました。
ラソンもいつもの通り。週日に一人で10キロ走り、日曜日は仲間と練習。記録は最近いつも同じです。

まだこうして飛んだり跳ねたりできるのがうれしいです。

(政治)

1)ボリッチ動向
 木曜日、全テレビ局を通じて来年度予算の説明をしました。景気回復をする政策を基本にして、国民の生活の安全を図る。また市民の安全確保を第1にしてその分野に現在より多い予算を回すなどを説明しました。国が投資する新規事業で20万人を雇用するとしています。
もちろん口で言うのは簡単です。ちゃんと実施・実行できるのと言われそうですね。
週末、彼はコピアポに。そこは8月に大きな洞穴を見に行ったところです。今回は自然保護のため砂漠のお花畑見学とか。観光好きですね。
2)新憲法
もう飽きたという気がしますが、今週の議論では話が進まず来週また各党が議論するとか。新聞の特集に右翼・左翼の見解という表が出ましたが大きな違いはありません。つまり右も左を同じようなわけです。それが今回の新憲法委員会では極端な方向に流れて国民の支持を得られなかったのですね。
3)TPP11
今週、結論が出るはずでしたが、延期されました。与党の2グループ、特に共産党が頑強に反対し、先延ばし作戦を立てているとか。
過去30年、諸外国との協調で輸出が増え、チリの経済成長が安定化したのは数字で確認できますが。
新左翼は、前回2018年の大統領候補だったそのグループのサンチェスがその様な条約にはサインしないと明言していますから、ボリッチも基本的には同じ考えなのでしょうね。もっとも今の彼は検討・議論が延期になったのは残念だとコメントしました。
新聞に野党が彼の案を支持して、与党が拒むなんて、世界で唯一の国と書かれました。つまりボリッチの統率力が無いわけですね。
4)新大使認証
6か国の新大使がボリッチと面談し、認証を受けました。アメリカやフィンランドのほかにイスラエル大使も入っています。
3月からの新政権は外交問題が多く出て、安定性に欠けると言われますが、確かにそうですね。

(経済)

1)銅価格と為替
銅の価格は1ポンド3.47ドルと先週より少し上がりました。為替は1ドル966ペソでした。
ペソは落ち込んでいますが、対ドルで世界で6番目に落ち込んだ通貨になりました。
チリ経済が低迷し始めたとかなり前から言われていますが、8月は久しぶりにマイナス成長だったようです。まだ詳しい数字は発表されていませんがマイナス1%とみられています。1年前の8月はプラス18%とコロナの影響をはねのける勢いがあったのですが。この先マイナス成長が続きそうです。
年金の運用利益
チリでは各自が積み立てた金を民間の会社が運用します。8月は全部の分野で赤字になったとか。もろに自分がもらえる将来の年金に影響します。
また現行制度を壊せというデモが出そうですね。

(一般)

1)マプチェ問題
また放火事件が起きています。いつもの通りですね。
国会で議決され、8回目ですが、南部の州を特別州にして軍隊を駐在させます。
新内務大臣トアがアラウカニア州を訪問しました。前内務大臣は就任直後に訪問し全く何も出来ずに戻ってきましたが、今回はどうかな?
少なくとも現地の州知事や政府関係者とは会談を終え、政府方針を発表して戻ってきました。もう少しするとボリッチもそこを訪問するらしい。
しかしこの2年間で同州の農業関係者は現状を容認できず、以前の3倍と言われる土地が売りに出ているとか。誰も買わないでしょうね。

ところで安全の面では首都の地下鉄が3回も問題を起こしました。学生デモと誰かが線路に降りた事件のためです。
昔はそんな事件はほとんど無かったのですが。
ダディ・ヤンキのコンサートが国立競技場であり、数万人の観衆で埋まりました。なんでも4千人が柵を乗り越えて不正に入場したとか。
カトリカ対チリ大学の試合でカトリカファンの投げた火炎花火がチリ大学のキーパー近くで炸裂し彼は負傷。試合は中止になりました。
日曜日のリーグ戦でカトリカとホームで戦うコロコロが金曜日ファンを入れてお祝い練習をしました。1.5万人のファンは球場の宣伝鉄塔などの上によじ登り騒いでいると、それが倒れ負傷者が多く出ました。その事故のため今日の試合は延期になりました。
なんだか毎日、こうしてファンの怪しい行動が続きますね。

2)コロナ問題
ほとんど問題にならなくなりました。10月1日から、マスクの使用が義務付けられなくなりました。その土曜日、バスで学校に行きましたが、大半の乗客はマスクをしていませんでした。何年もマスクを着けていたので、今日近くの野菜屋さんに行くとき、マスクなしで歩くと不思議な気がしました。

(スポーツ)

1)サッカー
 国際戦
 先週に続いて今週もチリ代表は欧州で試合。今週は次のワールドカップを実施するカタール戦でした。久しぶりにゴールを決めましたが2対2の引き分け。もう勝てそうにありません。その2点を入れたのは30代後半の選手で若手との入れ替えをファンは要求しているのに監督は聞きません。
 さて
 チリカップ戦でベスト4に入ったのはウニオン・エスパニョーラ、ワチパト、マガジャネスです。もう一つのチームはカトリカかチリ大学。
 選手の負傷で試合が中止になりました。
 リーグ戦は首位のコロコロはファンの事故で試合が延期になりましたが、2位クリコとの勝ち点の差は8点です。リーグ戦はあと4試合sですから2位との差は大きく揺らぎません。


以上