チリの風 その1069 2023年11月6日ー12日

気候は初夏と言う感じになっていた今週のサンティアゴでしたが、金曜日の雨で変わりました。20ミリの雨量と雷でした。なんでも今年の11月の雨は13年ぶりの雨量だとか。確かに長い間、異常乾燥が問題でしたから。その雨で気候は変わり、週末は3日とも肌寒い日になりました。

私にとって今週の一番の話題は日本ラ米協会のなるほどトークの番組で話したことです。60数名の参加者を前に、講演と質疑応答で1時間15分話しました。
それから久しぶりに市内観光のガイドをしました。つまり老齢の私ですが、まだ現役として行動しています。そういう機会が与えられるのが幸せです。
スポーツはマラソンは順調でいつものように週日は一人で10キロ、日曜日は仲間と走りました。ただ登山は、残念ながら、金曜日に仲間と第2展望台に行く予定だったのですが、かなりの雨になり中止になりました。
土曜日のサッカー教室は参加希望者が20名といつもより多く、楽しく練習しました。
つまり、週の始めに作った日程は山登り以外は全部順調でした。来週はどうかな?

そうそう2羽の赤ちゃん鳥は大空目指して飛び立ちました。その後、彼らの巣の周りを掃除するのに苦戦しました。

(政治)

1)ボリッチ動向
パラグアイ大統領のペーニャがチリを訪問してボリッチと面談しました。
ペルーの前大統領カスティジョがボリッチ批判しました。先週のAPEP会談でボリッチがペルー大統領と面談した件なのでしょう。
パンアメリカ大会
ボリッチに挨拶をした選手団はモネダ宮殿の2階に上がり、窓から姿を見せました。外で応援する人に挨拶していました。ボリッチはその大会の開会、閉会式に参加しただけでなく各種のスポーツを見ましたから、かなりのスポーツ好きですね。彼はパンアメリカ大会が大成功したから次の目標はオリンピックだとしています。
キューバの選手が亡命要求
これは政治問題になっています。チリ共産党は友国キューバの批判をさせないようにしていますが、その選手の一人が「キューバなんて最低だ、刑務所に入っているようだ。私はチリに住みたい」と言っています。世界中にスキャンダルが広がりますね。政府は彼らに短期滞在ビザを出しました。
来年度予算
予算案作成が進んでいますが、政府案を実施するには国債の増額は避けられないが、それを少なくする方向で経済相は検討中とか。するとボリッチと揉めるわけですね。
2)新左翼不正問題
もうずいぶん長い間、新左翼グループが政府の貧困層援護の基金を不正に使用していると問題になっています。北部のアントファガスタで始まったのですが今週、監査委員会が、チリ中全部で同様の問題があると発表しました。彼らは検察ではないので裁判には直接関係しませんが、問題が大きくなっていることは確かです。政府は、責任はだれにせよ、犯罪は裁判所が結論を出すとしています。それに関連する住居省の大臣モンテスは辞任する気持ちは無いとコメント。自分の責任は認めないわけですね。
ボリッチ側近の2階部隊のフリスピ(新左翼)は議会の呼び出しを受けながら、これまで逃げ回っていましたが、今週その場に出席しコメントしました。
野党側は彼の文言は信用しにくいとしています。
 3)新憲法是非の投票
憲法委員会は草案が決定したので、それをまとめてボリッチに提出しました。これで準備は完了です。
これからはその投票に向けて各党(組織)が新憲法を認めるのか拒否するのかの宣伝を始めます。もっとも与野党内部で組織と違った見解を持つ議員(会員)がいるようで一体化はされていません。いろんな識者の第1回目の草案と今回はどう違うのかがコメントされています。
あと、1か月間、この話題はますます熱気が高まりますね。この2次草案に反対するグループのリーダーに元大統領のバチェレットが手を挙げたようです。

(経済)

1)銅価格と為替
1ポンド3.63ドルと先週よりやや低めになりました。為替は1ドル902ペソとペソ安です。
銅の生産ですが、コデルコの9月は5.3%マイナスになりました。ただ全社合計では2.2%の上昇とか。
北部のイキケの近くにあるセロ・コロラドが30年の歴史の後、閉山することになりました。採算が合わないのでしょうね。この先、他のどの鉱山が同じ道を歩くでしょう。
2)物価上昇率IPC
10月は0.4%の上昇でした。落ち着いてきています。

(一般)

1)テレトン
障害児童の援助組織に寄付する基金を集める活動ですが、今年で45回目になります。ボリッチはその開会式に参加しました。今年は380億ペソの基金を集め、目標を10億ペソも上回りました。
2)コロナ問題
 10月の22-28日で21人死亡、新規患者3433人、陽性率4.0%とかなりひどいです。8月にマスク着用の義務が外されましたが、コロナはまだ生き延びているようですね。その次の週(10月29日-11月4日)は新規患者3500人、陽性率2.0%でした。
3)犯罪
南部の町コンセプシオンのショッピングセンターでなんと3か所で爆弾騒ぎがありました。どこかのテロリスト・グループが肩を組んで攻撃をかけているのでしょうか。チリも危ない国になっていますね。
ランカグアで経営者が誘拐され、身代金を支払った後、釈放されました。テレビの番組の様です。
南部の州のレナイコ区長が婦女暴行などの容疑で指名手配になっていますが、もう一週間ほど逃げまくって捕まりません。写真入りで大きく報道されていますが。
どこに隠れているのかな?と昨日、書きましたが、今日の朝にカニェテ警察署に自首して刑務所に入れられました。彼は自分の無罪を証明しますと言っていますが、それなら9日間の逃亡の意味はあるのかな?
バルパライソ市長の住居に泥棒が入り、いろんなものを盗んで逃げたとか。国会議員の家もやられているから次はボリッチの家かな?
4)大学ランキング
大学ベスト10が発表されました。チリから4位にカトリカ大学、5位にチリ大学が入りました。1位はブラジルのサンパウロ、2位はメキシコ、そして3位はアルゼンチンの大学でした。

(スポーツ)

1)サッカー
久しぶりに国内リーグ戦がありました。人気チームのチリ大学とカトリカ大学が対戦しました。結果は3対1でチリ大学が圧勝でした。
終戦が間近ですが、コブレサルが首位。つづいてワチパト。コロコロは3位です。

以上