チリの風 その1071 2023年11月20日ー26日

年金生活に入って10年を超しました。最初の頃、ガイド・通訳の仕事が頻繁にありましたが、コロナ問題でゼロになりました。
同僚は生活に窮しましたが、私は年金があったので問題なし。幸運ですね。旅行代理店も多くが店を閉めました。
今週、結婚記念日になりました。妻の好きなカニ料理のレストランに行きました。付き合い始めてまだ20年になりませんが、高齢おひとりさんから夫婦になれたのは幸運でした。彼女の高い能力は今年のラパヌイの仕事で証明されています。素晴らしい。
スポーツはいつもの通りでした。マラソンは週日一人で10キロ走。そして日曜日に仲間と練習。
登山は仲間と第2展望台に行きました。土曜日は10数名の参加者でサッカー教室。いつものように楽しく忙しい毎日でした。

今週のサンティアゴは最高気温と最低気温の差が20の日がありました。例えば最高30度最低9度です。もう夏の雰囲気ですね。

(政治)

1)ボリッチ動向
スポーツ好きな彼は現在進行中の障害者パンアメリカ大会の競技場に顔を出しています。もちろん、今日の閉会式にも参加しました。
それから来月、アルゼンチンに新大統領就任式に行くようです。新大統領が先日、サンティアゴに来てボリッチの事をこんなレベルでよく大統領をしていれるなと見下しました。するとボリッチもこう言えそうですね。「彼を祝いに行く気は全くないが、チリ大統領としてアルゼンチン新大統領を祝うのは当然の義務だろう」
日本でもミレイ新大統領に関する話題が飛び交っているようですが、チリではまるで国内問題のように頻繁に報道されます。彼の人気が続くとチリの次の大統領は左翼でなく右翼になるでしょう。
アルゼンチンの現大統領は任期を終えるとすぐにスペインに移住するとか。アルゼンチンに残ると悪口ばかり聞かされるからでしょうね。
ところで駐アルゼンチンの新チリ大使が任命されました。ビエラガジョですが、元国会議員で以前その大使の職も経験しています。ところで前大使は共産党員で、党の書記になるため辞任しました。
今週、ボリッチは国連幹部に同伴して南極へ飛びました。環境問題関連とか。同問題を扱うドバイのCOP28会議にも出席する予定でしたが、あまり外遊が多すぎるとし内政問題を扱うため中止にしました。環境問題として南極の氷が解けているのが問題視されていますが、地球の気温が少し上がる・下がる温暖化寒冷化は1万年も前から繰り返しているわけで、大問題ではないと思います。
アタカマ州の公立学校のストが終わり、授業が始まったとか。年末の休みがどのように変更されるのか詳しいことは分かりませんが、一応前進です。
直ぐに大学の入試がありますが、大丈夫かな?
さてボリッチを指示するは26%、不支持は61%とか。
2)新憲法委員会
毎日、2回テレビで新憲法賛成・反対の宣伝がされます。その評価が新聞に掲載されました。両者の言っていることが正しい・間違っている・疑問があるの三つに分けられました。プロの目には宣伝が間違っていると言うこともあるのですね。
私はノーの宣伝の中で「現行の厚生年金システムは間違っている」とされたところはおかしいと思いました。私はそのシステムを最初から利用しその年金で生活していますから、現行システムは正しいと考えます。
移民問題が話題になっていますが、チリ人のほとんどが移民です。それも500年前に侵入してきたスペイン人の子孫ではなく、この100年くらいに移住してきた欧州人の子孫です。ユーゴスラビアからパタゴニアに入った移民の孫が今のチリの大統領です。それを考えれば移民は犯罪を犯すとか、チリ人の職業を奪うと批判するのはおかしいですね。100年前に自分たちがやったのと同じですから。

(経済)

1)銅価格と為替
1ポンド当たり3.76ドルと最近珍しい良い数字。中国が良く頑張っているからとか???
このため為替も1ドル873ペソとペソが強くなっています。
2)GDP
7-9月の数字は0.6%の上昇でした。たいした数字ではないですが、一応プラスですからね。
関係ないですが10月の航空機の使用はコロナ前のレベルをわずかですが越えました。元気が戻ってきていますね。
そういうプラス思考から、来年2024年はチリのGDPは何とかプラスになるだろうと予想されていましたが、ここに来て、風向きが変わり、来年も今年と同じように成長率はゼロかマイナスになるかも知れないと言われ始めました。希望が薄れた若しくは消えていったのですね。
3)日チ合同会議
第33回大会が東京で開催され、両国合わせて150名の参加者でした。チリ側はフレイ元大統領をリーダーにしました。
会議はエネルギートランジションなどが話し合われました。そのフレイ元大統領はキリスト教民主党DCですが、新憲法に賛成するとか。

(一般)

1)犯罪
世論調査で91%の市民がチリの犯罪状況は最悪だとしました。問題ははっきりしているのにボリッチは何もできないわけです。
もちろんモネダ宮殿内では大混乱で、犯罪抑制に何をすべきなのかが議論されていますが、すっきりしません。新聞の社説にそれは政府の無策、無責任と厳しく批判されています。
この金曜日の午後から夜まで、特別警戒として3000人の警官が道路で39000人を検問し、麻薬所持を含め700人が逮捕されたとか。
それからアラウカニア州で放火事件が起きました。
アルガロボ区長の汚職問題が発覚し、彼は裁判が始まるまで刑務所に入れられました。昔はそんな犯罪は無かったのですが。
2)コロナ問題
今週の新規患者は3860人、平均陽性率は4.4%、そして死亡者は44名でした。
またワクチン接種が始まりました。

(スポーツ)

1)サッカー
 ワールドカップ南米予選が行われチリが敵地でエクアドルと対戦。0対1で負けました。南米10チーム中の8位は変わりません。
 その後、国内リーグ戦が始まりましたが、人気3チームの結果はコロコロ は勝ち、チリ大学は負け、そしてカトリカは引き分けでした。
 首位は コブレサル、次いでコロコロとワチパトですが、今シーズンはコロコロの優勝かな?
2)障害者パラリンピック
 長い大会が終わりました。チリのメダル獲得数は全チームの6位です。
 片足義足の選手の200メートル走やガイドを付けた盲目の1500M走のレースを見ましたが、素晴らしいですね、身体に障害があっても全力で走っているのは。
ところで先日のパラリンピック競技に参加したキューバ団412人の内、12人がチリに亡命を要請しましたが、障害者グループからも一人が同じように申請中とか。スポーツにも政治が関与していますね。


以上