チリの風 その1075 2023年12月18日ー24日

年末が近づいてきましたね。今週も毎日楽しく忙しく過ごしました。
山歩きは仲間と3人でサン・ラモン山岳公園の川巡りコース。川を下に見ながら、両側の山の斜面を歩きました。山火事の煙が首都圏を覆っていました。
丘歩きも一日しました。後ろの山にはまだ雪が残っています。マラソンは一人で10キロ走り、日曜日は仲間と走りました。
毎日30度ほどの暑さですから、日焼けして顔や腕はかなり黒くなってきました。
土曜日のサッカー教室は参加希望者が少なくて中止。夏休みに入ったので旅行・帰国する家族が増えたのですね。
日曜日、先日のように近くの公園でクリスマスコンサートがあり、聞きに行きました。

チリ人の友だち2名を招待してベランダでコーヒーを飲みながら話し合いましたが、妻を入れた 3名はイタリア系・フランス系・スペイン系でした。
チリ人の90%は移民の子孫ですからね。
明日がクリスマスですが、チリでは宗教行事と言うより商業の事業と言う感じです。毎日、プレゼントを買いましょうとテレビで宣伝しますが、宗教関連のコメントは全くありません。なんでも最高気温は36度とか??
予想では来年は世界的に混乱が増えそうですが、チリはどうでしょう。もう社会騒乱は起きてほしくはありません。

(政治)

1)ボリッチ動向
憲法案が国民に肯定されても否定されてもボリッチ政権に大きな影響を与えると言われていました。しかしそれが終わった今週は、特に目立った動きはありませんでした。もちろん、モネダ宮殿2階部隊が大混乱だった可能性はありますが。
さて新憲法案の否決を受けて、ピノチェットとボリッチが並んだ写真が出されました。それに「ボリッチありがとう、君のおかげでピノチェットの憲法がこれからも継続使用されることになった」と書かれていました。冗談ですか?本気ですか?
ラス・コンデス区にあるパレスチナ会館で、同グループがクリスマスパーティを開き、それにボリッチを招待しました。さらにピニェラとバチェレットも呼ばれたので大統領経験者3名がにっこり挨拶しました。ボリッチはパレスチナを応援していますからね。 
極右政党の共和党の党首カストが次期の大統領選挙に挑むことを発表しました。まだ2年もありますが。彼は中道右派のグループ「チレ バモス」は私のグループに入って共闘すべきとしています。それから2度大統領になったバチェレットとピニェラも3回目の挑戦を考えているらしい。現行憲法では2度しかなれませんから憲法改正が必要になりますが???

 漁業法案準備
 ボリッチは第5州のキンタイを訪問し、新漁業法案を作成すると発表しました。チリの各地で漁業関係者から不安があるとコメントされているが、それが無くなるように新法案を作りたいとか。どうなるかな?以前この法律を悪用した右翼議員が逮捕され有罪になりました。それはこの法律が悪いのか、どんな法律でも悪用する議員がいるかのどちらかですね。
新税制
 どこから増税するか検討中です。最右翼の共和党増税ばかり考えるなとクレームしています。同じように新年金制度も話題になっています。

汚職
もう毎週のような悲しいニュースですが、今年の市町村の汚職は642件が発覚しています。そのうち首都圏は28%でした。
それとは関係ないですが、与党の社会党が麻薬グループとコンタクトしていると言われています。それに関して社会党関連者が、私たちは各区のすべての地区に入り込むため麻薬業者が抑えている場所では彼らとコンタクトすることになるわけだとしました。もっとも社会党関係者が麻薬を扱ったのが発覚し逮捕されたケースもあります。
新左翼の不正事件は裁判になり、議員が法廷で裁かれています。彼らは無罪を主張していますが、有罪になるのは間違いなさそうです。新聞にボリッチ政権は新左翼との関係を真摯に検討すべきだと書かれました。汚職が右翼にも左翼にもあるのは明白ですが、新規に権力側に入った新左翼が、それを利用して自分たちの懐を考えたのは明白。ボリッチがいつも言うように「誰の犯罪にせよ正規に対応する」のが通常ですから、新左翼グループをボリッチ政権から追放すれば風は変わると思いますがどうでしょう。

(経済)

1)銅価格と為替
1ポンド3.86ドルt先週とほぼ同じ。このため為替も1ドル873ペソと先週と似ています。
2)アルゼンチン
新大統領が派手に活躍していますが、その中で国内航空権の自由化を図ることになりそうです。国営会社を民営化するとしています。チリの航空会社はアルゼンチン国内便を飛ばす用意を始めるとか。さぁアルゼンチンはこれから良くなるのか、ひどくなるのか?同じようにテレビの国営局を調べると不法・不正支出が極端でそれも民営化するらしい。新大統領がアルゼンチンを変えていますね。
それと関連するのか分かりませんが、チリでも国営テレビTVNの社長が交代しました。新社長ビダルは左翼政治家です。

(一般)

1)山火事
木曜日にこんな山火事が起きました。首都圏の隣の第5州ですが、車と軽4トラックが衝突して火事になり、それが飛び火して山火事になりました。その車は少し前に盗まれたもので、警察が後を追っていました。つまり超高速で車線を越え、正面衝突したわけです。近くの人には大迷惑ですね。
それから都内の観光地サン・クリストバルの丘で数か所に火が出ました。近くに動物園があるので、心配されましたが、数ヘクタール燃えた後消火されました。
火事は木曜日に起きましたが、金曜日は入園禁止になりました。火事の原因などを調べるためです。
2)犯罪
今週も16人の移民犯罪人がベネスエラに送り返されました。今年に入って920人です。それならもう少し送り返す人を集めて飛行機を飛ばした方が効率的と思いますが、どうでしょう。
人が集まっているところで発砲されると、その銃弾が近くの人に当たり、死傷者が出ます。そんな事故が連日報道されています。
それも子供の死亡ケースが多いです。いつまでたっても状況は良くなりません。
3)観光
明日が祝日で3連休になったので、土曜日に首都圏から30数万台の車が近郊に出ました。今日も同じような数字の様です。
普通、サンティアゴから頻繁に出かけるのは隣の州のビーニャとバルパライソです。
そのバルパライソの港に数年ぶりに大型観光船が入港しました。その数千人の観光客が、その日、バルパライソ観光とか、ツァーに入ってサンティアゴ観光です。
もちろん、飛行機を利用してパタゴニア観光をする客も少なくないでしょう。
コロナ問題が薄れていくのが嬉しいです。


以上