チリの風 その1084 2024年2月19日ー25日

先週まで最高気温が30度を超える日が続いていたサンティアゴですが、今週は30度以下とかなり涼しくになりました。
もっとも来週はまた高温に戻る予想です。
登山は木曜日に第2展望台を目標に仲間と歩き始めましたが、途中でやめて戻りました???やる気がなくなったのではありません。
天気予報が当たり雨が降り出したからです。雨に弱い私はすぐに反応しました。その日の夕方、雨の中を傘をさして散歩しました。最高気温18度でした。
さて山の中で、私たちと違って、雨の中でも頂上まで登って、そこで一泊すると言う登山者に出会いました。雨の中テントを張ってその中で料理を作るのは大変です。クスコでそういう旅をしていた時代にテントの中に雨が漏れ出したので傘をさして一晩過ごしたことがあります。
さて来週の登山はアポキンドの滝の本番ですから、今からドキドキします。
ラソンは先週の怪我の足の傷が治らず10キロは無理でしたが、短い距離を2回走りました。
それから今の住居の販売のために新不動産屋と契約しました。いつか売れるでしょうね。
昨年と同じく、今年もあちこちで講演させてもらいますが、その原稿を張り切って書いています。
いつものように毎日楽しい日を過ごしています。幸せです。

(政治)

1)犯罪削減委員会
 ボリッチは夏休みでニュースから消えました。
 さてその委員会ですが、内務大臣のトアが野党UDIのコロマ議員と面談しました。
 詳しい内容は発表されていませんが、野党連合の中の最右翼UDIの中心人物をモネダ宮殿に呼んで面談するのは不思議です。今までなら考えられなかったことですが、ここに来てボリッチが中道化してきたので余裕が出来たのかな?
しかし問題です。犯罪対応作戦で考えられるのは軍隊の使用ですが、軍隊は「私たちは警察と同じような作業をする能力はない。また問題が起きた時、警察・裁判所ではなく軍事裁判所で対応したい。」政府はそれを受けるかな?

 新左翼のメンバーの裁判が進んでいますが、政府の金を彼らが抜き取って自分たちのものにしていたら、もちろん有罪で刑務所に行くほかにその個人若しくはその党は与党側グループから追放になるでしょうね。今週は政府の中枢だったクリスピとジャクソンが法廷に呼ばれました。
 ジャクソンは大臣職を辞任していますが(辞めさせられたのか)クリスピは今もモネダ宮殿2階部隊でボリッチ政権の中心人物として働いています。
 彼をどう扱うかが注目されます。新左翼は有罪になれば罷免するのは自由だが、今はそのまま働かせろと要求しています。
 その民主革命党RDの党首にも呼び出しがかかり、党としての姿勢を説明しました。

 チリの民間テレビ局がエクアドルの新大統領と面談したのが報道されました。エクアドルでは犯罪組織が大きな勢力を持ち国の運営に影響を与えていますが、新大統領は軍隊を大量に導入しその組織の壊滅を図っています。チリの記者がボリッチ大統領に何かメッセージをもらえないかと尋ねると、「左右の対立などの問題を優先せず、国の運営をまず考えるべきではないでしょうか?」とコメント。野党の右翼グループはにっこり、与党の共産党新左翼は軍隊を最前線に出すアイデにはイライラするでしょうね。

(経済)

1)銅価格と為替
1ポンド3.83ドルと先週より上がりました。しかし為替は1ドル973ペソとペソ安になっています。1ドル1000ペソが近いと言われます。
2)GDP
 1月の予想はマイナス0.3%から1.6%の間が予想されています。年間では2%になりそうとか。 
3)株式市場IPSA
日本の株は史上最高を記録していますが、チリもそれくらい高いレベルにいます。まだ新記録は出ていませんが。しかし日本やチリで株価が上がるのは不思議な気がしますが???
4)失業率
 2023年の失業率ですが、チリは8.7%で世界6位でした。1位はスペインで12.1%。
 最近、大手銀行のサンタンデル銀行が社員の14%を削減しました。イタウ銀行も10%減少とか。厳しいですね。


(一般)
1)山火事
今年の今までの燃焼した面積は61914ヘクタールと昨年のわずか15%とか。と言うことは今年はまだまだ火事が広がるのか、山火事が民家の近くで始まったので被害が急上昇したかのどちらかですね。延焼中の火事は14か所と少なくなってきています。
2)犯罪
べネスエラの元軍人が行方不明になりました。誘拐の可能性があるとチリ政府も絡んで警察の捜査が始まりました。その人はベネスエラの反政府活動をしていたとか。彼は2018年にチリに政治亡命をしていますが、2010年以来68名のベネスエラ人が政治亡命をチリで認められています。
彼の誘拐に関し、ベネスエラの秘密部隊がチリに不法入国して実行したとか、チリに存在する同国の麻薬組織が政府の要請でその仕事を請け負ったとみられています。
彼は仲間とマドゥロ大統領暗殺を計画したと、ベネスエラ司法が調査している由。チリにいる彼の仲間もチリ政府に身の安全を守ってほしいとを依頼していると言われます。
この件に関してモネダ宮殿で緊急会議があり、何と休暇中のボリッチ大統領も出席した由。ベネスエラのマドゥロ政権が上手く機能しているとは思えませんがチリ共産党などは応援していますから、政府を上げてその人を探す動きは喜ばないでしょうね。ボリッチも少しは大人びてきたのかな?
それから最高裁判所の高級職員に高級車を貸与するのが問題になっていますが、その事務所の事務局長が辞任しました。
何か怪しいことをしていたのでしょうか。
犯罪とは直接関係しませんが、4年前の社会騒乱の時、チリが好きだ・誇りだとしたのは人口の30%、逆に恥だは27%でした。それが今年になって肯定が45%、否定が14%とチリ人がチリを認める方向になっています。確かにラテンアメリカ諸国の中でチリは通常な国だと私は思います。
その社会騒乱の時デモ隊が警察に暴行を加えられ通常生活が出来なくなったとして特別年金が政府から出されていますが、その中の27人は虚偽の申請をしたとしてそれが取り消されました。政府が騙されたことを認めたわけです。
また暴行によって妊娠したので正式許可で妊娠中絶をしたケースが昨年は290件あり、過去に比べると高くなっています。2021年は121件でした。
3)ビーニャ音楽祭
今日からビーニャ・デル・マルで音楽祭が始まりました。今日からそれが終わる金曜日までテレビのニュースはそれが中心になります。昔は、私の好きな歌手・グループが来たら深夜までテレビの前に座って見ました。そして翌日は会社でウトウト。今はそんなことはありません。今年の入場料は一番高いのが25万ペソ、安いのは3.5万ペソです。

(スポーツ)

1)サッカー
チーム別の南米大会リベルタドール杯に参加しているコロコロはアルゼンチンのメンドーサでゴドイ・クルスと対戦。結果は何と敵地でコロコロが1対0の勝利。
しかし興味を引くのは何とコロコロファンが1万人近くも敵地のサッカー場に溢れました。
メンドーサには飛行機で行くだけでなくバスでも行けます。そのファンを乗せたバスが国境を越えてアルゼンチンに入ったところそこの警察がバスの荷物を調べると、麻薬・武器・火薬・花火などが見つかりました。サンティアゴで国立競技場を壊す・燃やす破壊行為をしたグループなのでしょうか。ゲームの前後にそのファンが暴れ、30名が逮捕されたとか。

チリのサッカー場の安全確保のためチリサッカー協会・政府そして警察が討議をしました。その結果、チリ大学の国立競技場の使用が条件付きで認められることになりました。

国内リーグ戦で人気チームの結果はコロコロとカトリカは敗戦、チリ大は念願の国立競技場で勝利を収めました。入場者数は32000人でした。。

以上