(経済)

1) 鉱山問題
カナダのバリック・ゴールド社の運営する世界最大級の金鉱山パスクア・ラマはチリとアルゼンチンにまたがって設計されています。アルゼンチン側は問題なく建設が進んでいますが、チリ側は環境保全の問題から現在、建設がストップしています。自然保護の問題をクリヤーしなければ、さらなる施設の建設はできません。それをアルゼンチンの鉱業大臣が批判し、チリ政府は男らしく長ズボンを履いて立ってほしいとコメント。これはチリ政府は子供のようにめそめそしていると言う意味で、鉱業(鉱山)を使って国の発展を目指すと言う基本姿勢がないとクレームしたわけ。チリの女性鉱業大臣は各国は独自の基準で産業の発展を図るのが当然、チリのことを他国の大臣がコメントするのはいかがなものかと全く気にもしていません。当然ですね。
鉱山の不用意な開発で雪・氷が解け、水源がなくなるのは将来的な問題を起こす可能性が高いです。バチェレットの演説の中でその水利権について触れましたが、水は国のものとする姿勢です。今までチリでは水利権の売買がされていましたが、それはどうなるのかな?
その鉱山ですが、今週、出資者がカナダで同社を相手取って60億ドルの訴訟を起こしました。それによるとチリで環境保全のために費用がいくらかかるなどの資料を提出せず、建設がストップして出資金が凍結になっているのはひとえに同社のエラーによるものとなっています。確かにこれは将来のチリの鉱山業界に多大の影響を与える事件です。
銅の価格はポンドあたり3.17ドルと順調ですが、為替はペソがそれほど強くならず1ドル552ペソで終えました。