(政治)

1) 政権交代
いよいよ来週です。ピニェラからバチェレットへの政権交代
政権最後の週のピニェラの人気は承認が50%、拒否が36%になりました。4年間の平均では彼を認める人は40%、バチェレットのそれは53%でしたから、確かに彼の人気はおばちゃんより低い。
ピニェラは最後のモネダ宮殿の集会で4年間を振り返り「公約の大半は実現することができた。大地震で壊滅的な被害を受けた後、復興作業が最初の仕事だったわけだが、それを乗り越えここまで来れたことを誇りに思う」と締めくくりました。もっとも同じRN党のオサンドンはそんなにピニェラ政権が上手くいっていたのなら、先の大統領選挙でなぜ国民の62%が反対派のバチェレットに投票したのかと厳しい批判。彼は次の選挙でピニェラに替わって大統領候補になりたいからですね。チリの右翼と言われる人と話をすると彼らはこの種の右翼政党議員を信頼していません。彼らにとって唯一の誇りはピノチェットです。                
2) さて話題のべネスエラ問題ですが、前大統領チャベスの死去1周年記念行事がカラカスで行われました。キューバニカラグアエクアドル、アルゼンチン、ボリビアなどの大統領が出席。チャベスは友好国に石油をただのような値段で供給していましたからね。カラカスのデモ隊が「援助と言ってチャベスは外国に金をばらまき国内は貧困層が増大するなんてとても認められない」確かにそうですね。
バチェレットはべネスエラにどう接近するのかな?世論調査でチリ人の大多数はべネスエラに民主主義はないとみているとか。来週、バチェレットはそのマデゥロと大統領就任式の時、サンティアゴで会見します。            バチェレット政権の中でもキリスト教民主党DCと共産党が激しくいがみ合っています。世論が反べネスエラに傾けば、共産党がいくら主張してもべネスエラ応援はしにくいでしょうね。チリ共産党党首がスペインの新聞のインタビューに答えて、チリのアジェンデ政権を軍隊が倒したときDCはピノチェットの方についたが、べネスエラでもDCはマデゥロ政権を倒そうとしているといつもの通りの回答。共産党教条主義は怖いですね。政治の失敗を全く認めようとはしないから。
今週、バチェレットが予定した人事の4人目の失敗が出ました。防衛省政務次官に任命された女性ですが、彼女の父親が、軍事政権下で人権問題を起こしており、彼女も何やら関連していると人権問題委員会からクレームされました。バチェレットは当初、なんとか彼女を守ろうとしたが、結局辞表を出させ新たな失敗になりました。人事についてそれまでのエラーを全く勉強していません。学習効果がありませんね。
ところでウクライナの問題ですが、前大統領を追い出して右翼の新政権が誕生しています。今週、漏れたニュースでは前大統領に反対するデモの時、デモ隊や警戒の警官を狙撃する事件が多発し、(前)政府の責任を問うとされましたが、それが逆で新政権側が自作自演でデモ隊や警官を殺害していたとか。しかしプーチンのロシアもやりたい放題だが、いじめられる方の新政権がそんな姑息な手段で政権をとっていたのならEUウクライナ援助はすべきでないですね。しかしどこでも政治の世界は汚いなぁ。
3) 新与党のジラルディ議員の家でパーティがありました。招待されたのは最高裁判所の長官をはじめとする裁判官と国会議員。ピニェラはマプチェ問題で最高裁を厳しく批判しているので、それなら新政権と仲良くしようと言うことでしょうか。