(政治)

1) 大臣の交流
3月の政権交代を前にピニェラの大臣とバチェレットに任命された大臣が意見の交換をする面談が予定されていましたが、実施されたのはスポーツ省、教育省など少しだけ。で、ピニェラ政権の内閣府が残念ながら新政権の熱意が伝わってこないとコメント。社会党の党首は政権終了間際に新政権を批判してどうするつもりかと反論。もちろんピニェラ側の方が正論ですね。
バチェレットはいよいよ来週から政権開始の準備を本格に始めますが、始まる前から混乱続きです。問題になっている大臣、次官を継続して起用するか新人事を決定するかが最初の重要な課題。
アメリカで国連関係の仕事をしていたときも太めでしたが、それほどひどくはなかったのに、チリに戻ってきてから毎月体重が増え、多分、以前よりもう20キロほどアップでしょう。大丈夫かな彼女、食事のコントロールとか毎日の生活とか。
べネスエラが大変ですが、先週、書いたようにチリ共産党は仲間のマデゥロ政権を擁護するため反対派のデモを批判しています。ウクライナでは反体制デモが大統領を下したようですね。チリ大学学生連合も同じようにべネスエラの学生デモを批判していますが、自分たちが行う反政府デモは正当でべネスエラの学生の反政府デモは違法は理解に苦しみますね。 新聞の投書にありましたが「私はべネスエラ人でチリ大学に留学しています。毎日、落ち着いて街を歩けるのが幸せです。向こうの学生運動は右翼・左翼の争いより普通の生活を取り戻したいと言う願いです」
べネスエラの同盟国エクアドルの大統領はそれについて「右翼の反政府運動がマデゥロを倒そうとしている。それを引率するようなアメリカのCNN局をべネスエラが国外追放するのは正しい」とコメント。キューバカストロは「べネスエラもウクラニアも全部アメリカの援助で反政府運動が行われている」と、彼らの考えがはっきりわかりますね。
マデゥロ大統領は演説の中でチリのピニェラがべネスエラ批判をするのは何事か、それは内相干渉だとコメントしていますが、今のべネスエラは誰の目にも常軌を逸した国に見えます。その彼は3月11日、チリの政権交代式に出席するとか。彼にとってバチェレットは、チリ共産党と同じく同盟のシンボルでしょうか。
スーパーマケットに食料品が乏しいと言われるべネスエラの人の生活は大変です。現在のチリはどこに行ってもそんな問題はありません。もっともチリも軍事革命の前後は今のべネスエラと同じようでしたから、あまり偉そうなことは言えません。そうかアジェンデを倒したのもアメリカのCIAの後ろ盾があったからか?
バチェレット政権を支える中心政党のキリスト教民主党DCは明確にべネスエラの現政権は民主主義ではないとしていますから、この先、政権内でDCと共産党の争いは鮮明になり、バチェレットは弱小の共産党を庇うのでDCとうまくいかなくなるのが目に見えるよう。
2) 政権比較
3月に任期を終えるピニェラ政権とその前のバチェレット政権の比較がありました。国民総生産は5.43%と3.34%の上昇、一人あたりの国民所得は19104ドルと15098ドル、インフレは2.4%と4.5%、失業者率平均は6.9%と8.1%、昇給平均は年間3.7%と2%、大学奨学金38万人と15万人、住宅補助66万件と50万件・・・もっとありますが、すべての項目でピニェラ政権が優っています。このニュースをバチェレットはどんな顔で読むのかな?