(政治)

1) 大統領の人気
ペルーの大統領の人気ががた落ちのようです。最近1ヶ月で支持者が55%から 43%になりました。でも彼はまだ良いほうです。彼より下に同じ43%のべネスエラのチャべス、39%のアルゼンチンのフェルナンデスデル、33%のピニェラがいますから。   ピニェラの人気回復策かもしれませんが、今週、再度、検察を批判するコメントをしました。また法曹界全体についても触れ、裁判所がチリ国家が必要としている犯罪防止・低下の役割を果たしていないとクレーム。もちろん裁判所は表向き三権分立ですから、「ピニェラさんのご意見はご意見として伺いますが、あまり重要性はないですね」と反応しているのかな。

2) ボリビアの海問題
欧州を訪問したモラレス大統領はオランダのハーグを訪問しボリビアの海問題を国際法廷に出す準備を進めているかのようです。
これに対しチリの外相がすでに存続する両国間の国際境界協定を全く無視するボリビアのやり方には付き合いきれないと無視の方向です。その後、外務省はボリビア領事を呼び、公式にクレームを出しました。モレノ外相は国境の変更は両国が協議するもので、一国が自国の都合のよいように変更できる可能性はないとコメントしています。
しかし同じ問題が関係者の間でこうも見方が変わるのは外交の世界では普通ですね。シリア問題で欧米日がシリア政府による虐殺が続いていると同政府批判を強めています。5月25日にホウラであった108人殺害事件も政府の仕業と声を強めていますが、殺された住民はアラウィ派の人間だったらしい。他のスンニ派、シーラ派に比べるとごく少ないグループですが、シリアの政権も握っているのはこのグループです。私たち外人はこの辺の事情が良く分かりませんが、イスラム教の各派の結束の強さは想像以上で同じグループの人間を大量虐殺することはありえないらしい。つまりこれは政府側の仕業でなく反政府側の殺人の可能性が強い。報道されるニュースが事実と全く違った方向に導いている可能性があるわけです。現政府を倒せば有利になる勢力がこれをおこなっているのでしょうね。別に日本のマスコミだけが、例えば原発について真実を報道していないわけではないですね。

3)国会議員選挙
現行の仕組みは各選挙区で野党と与党グループが複数の候補を立てます。例えば与党側では普通、RNとUDIが一人ずつ。そのほかに独立系も若干あります。選挙でもし与党系が1.2位を占めても、大量差でない限り、1位の候補者とと3位の対立グループの候補者が当選します。この方式では政界に大きな変動が起こらないわけです。これを通常の方式、上位がすんなり当選する、に変えようとする動きが出ています。
元大統領のラゴスが政府の中でもRNとUDIで意見が分かれている、いまや政界で UDIだけが新方式に反対しているとコメント。UDIの党首のメレロはラゴスが大統領だった6年間、彼はこの方式を変更しようとする動きを全く見せなかったのだから、これのコメントはお笑いだとしています。自分の勢力の減少を避けようとするの政治家とすれば右でも左でもおなじでしょうね。