(政治)

1) チリとボリビアの復縁?
しかしあっと驚くニュースでしたね。アメリカとキューバが復縁するなんて。チリ共産党の国会議員が「キューバの勝利です。喜ばしい知らせ」と言っています。
そのすぐ後に、与党のDC党党首がそれならチリとボリビアも昔のように大使の交換をすればよいのではとコメント。
アメリカのこの発表の前に、オバマがCIAの拷問事件を暴露しました。それらを合わせて考えるとこれは彼にとって最後の切り札だったのではないかと思います。おバカと言われるほど人気の低いオバマにとって次の大統領選挙で民主党に勝たせるにはこの作戦しかなかったのでは。CIAの拷問事件は自国の恥さらしですが、「それをやったのは共和党のブッシュ、民主党はそれを退け、世界の平和のためにキューバと国交回復」こういうストーリーでしょうね。もっとも次の候補者ヒラリーは共和党以上に好戦的と言われますが。
じゃチリもボリビアと大使交換をしましょうと言い出すかな?ラテンアメリカ・カリブ連合(ALBA)がボリビアの海問題で一方的にボリビア支援を打ち出していますが、キューバ、ベネスエラ、エクアドルなどの国は、チリより同盟国ボリビアが大事なのは当然ですね。天然ガスなど鉱産物の輸出が国家収入の80%を占めるボリビアは昨今の価格減少で経済ピンチです。
2) 選挙資金問題
右翼UDI党の多くの議員が銀行から怪しい選挙資金を受け取った件が問題になっていますが、そのUDIが逆にバチェレット大統領の選挙経費に疑惑があると訴え出ました。政府側は疑惑の引き換えで引き分けにしようとする作戦だろうが、当方にはやましいところはないとし、問題を選挙管理委員会に預けました。その結果は「全く怪しいことはない」でした。ホンマかな。
ところで与党の中でどうして閣僚の交代がないのかバチェレットの考えが理解できないとするグループが出ています。
前大統領のピニェラが新聞のインタビューとテレビのインタビューでバチェレットを激しく攻撃。「この半年でチリの勢いは大きく変わった。新税法で新規投資が激減し、消費者にもマイナスイメージになって消費に陰りがで、すべてが後ろ向き。彼女はこの動きをどうやって変えるか考えているようには見えない。大蔵大臣も前政権が悪い、世界が不景気と責任を転嫁しているが、チリの環境は昨年より悪くないと自分は考える」
もちろん政府側は、「彼が次期の大統領候補になりたいのはよくわかる。つまり候補者として私たちを攻撃しているわけで前大統領としての見識でコメントしているのではない」と冷たい対応。