(政治)

1) アルゼンチン
アルゼンチンからフェルナンデス大統領が來智。一泊二日ですが、実質一日だけ。私はあの厚化粧のおばさんがあまり好きではないのですが、チリのマスコミはどうしたのかな、つきっきりで報道するという雰囲気がありません。ほどほどにしてねとピニェラのほうから要請でもあったのかな。
貿易に関しては圧倒的にアルゼンチンが有利な状況です。おまけにアルゼンチンは先月に輸入を一層締めるやの法律を発表しているので何とかチリを例外にしてほしいとピニェラは要請。国内産業優先のためこの要請を蹴るフェルナンデス。一時は険悪な雰囲気で共同声明は無しかとまで行ったらしい。最終的に必要な事項は見直すと言葉を濁して妥協。
マルビナスの件が最重要議題だったのでしょうが、チリはアルゼンチンに同調すると共同コメントにあり。南米アルゼンチンの前の島がイギリス領なんてかっての植民地時代の悪い慣習の名残です。おまけにチリはペルー、ボリビアと領海問題で紛争を抱えているからもう一つの隣国アルゼンチンと敵対するべきではない。つまりこの問題に口先だけの同調でなく本気に介入すべきなのですが、アジアの日中韓みたいに、チリはアルゼンチンを表立って助ける気にもならないのでしょうね。で、表面的にアルゼンチンの側に立つと共同声明。
彼女は今回のチリ訪問は極めて有効なものだったと最後にコメントしていますが、政治と言うのはそんなものでしょう。
チリ南部のアイセンで道路封鎖騒ぎがありますが、彼女がチリにいるときなんと首都ブエノスアイレスで道路封鎖。飛行場から都心に入れません。彼女はそれを聞いてピニェラとの論議なんかうわの空だったのではないでしょうか。
アルゼンチン人が最近大挙してチリに入っていますが、それらの人のインタビューが新聞にでました。チリのほうが発展している。将来性がある、生活水準が高い。毎日の生活が安全、決まったことは守られる・・・これを彼女が読めば怒り狂うでしょうね。そんなアルゼンチン人は2度と戻ってくるなと。
しかし笑ってしまいますね、その少し前にイギリス外務省から役人が来てチリの外務大臣と面談。どうみてもアルゼンチンとあまり仲良くしないでねと頼みに来たのでしょうね。

2) アイセン問題
もう完全にデッド・ロックですね。政府と地方代表の話し合いが再開と思われたところ、また道路封鎖。警察の車が転覆したり火をつけられたり大混乱。
政府は国家安全法を持ち出し、デモ隊の中心人物を逮捕する予定。まだまだもめます。もうガソリン、野菜、パンとか少なくなり、どうして生活しているのかな。
この騒ぎが飛び火しました。来週火曜日、第2州のカラマで同じようなデモが予定されています。そこはチュキカマタなど大型鉱山があるところですが、チリの収入のかなりの部分を稼ぎ出しているのに利潤はその土地に残らずすべてサンティアゴに取られてしまうというクレームです。政府は現地にもいくらかは落とす法案の作成を約束しています。アリカでも反政府デモが実施されました。