(政治)

1) アイセン問題
まだ継続です。長々と続いた昨年の教育問題を思い出させますね。もう3週間にもなりガソリン・食料品・日用品が店から姿を消し始めています。大企業ならともかく地元の中小企業では会社が存続の危機です。政府は大臣を送り込んで話し合いをしましょうというのですが、そのためには道路の封鎖などデモ隊の実力行使を中止するのが条件とするため、話し合いが始りません。
内務大臣のヒンスピーテルが、国の存在にかかわるとし国家安全法を持ち出して、道路の解放を図る可能性もあるとしたところ、話し合いを拒否して力で排除するこうした右翼のやり方を認めるわけにはいかないとデモ隊と野党側は反発。
こういった問題を抱えたとき、野党側(かっての与党側)は同じようなことを言っていたのを忘れたようですね。忘れやすいのかな?
今年の同州への政府援助は315億ペソが予定されており、これはバチェレットの2010年より約50%アップです。えっ、何故それが先方に伝わらないの?宣伝が下手だから?
先週、同地を訪問してデモ隊と対話した厚生大臣が、アイセン水力発電所建設反対運動がデモ隊を支援しているとコメントしましたが、確かに過去3年でそのグループはアメリカから2百万ドルの援助を受けていることが報道されました。しかしそんな大金がどのように使われているのか、誰かの懐に入っているのか、政治的な動きなのか経済的なものか知りませんが、経済危機のアメリカから水力発電所建設反対に2百万ドルの献金は不可解。
またそれが今回のデモ隊にどう関係しているのか、いずれ明らかになるでしょう。抗議を続けるデモ隊のリーダーは社会党系の人間とか。
デモ隊のプラカードにはいつものようにチリよりアルゼンチンのほうがマシと書かれています。もっともそのアルゼンチンも一般市民への政府の補助が少なくなってきて大統領の人気が落ち始めています。
このアイセン騒ぎはまだまだ続きそうですが、スーパーマーケットから食料品が消えれば、いったいどうなるのでしょう?

2) フォークランド問題
少し前にランチリ航空の同島へのサービスを止めさせようとしたアルゼンチン政府ですが、その作戦では勝ち目が無いと見たのか、今度は飛行機をアルゼンチンの首都に飛ばすよう要求しているようです。節操が無いというか、変わり目が速いというか。いやはや。
今はその島の必要物資はほとんど全部、プンタアレナスから供給している由。
今週、サンティアゴでコンサートをおこなったロジャー・ムアー(元ピンク・フロイド)はインタビューで、同島はイギリスに帰属するよりアルゼンチンのものになるべきとコメントしています。そうそう彼は昨年の学生運動で世界的に有名になった学生グループ代表のバジェホをホテルに呼び、延々と話し合ったらしい。ショーのあとにアイセンがんばれともコメントしています。