(政治)

1) 市民意識調査
前回発表された調査と違う会社の調査が今週発表になりました。これで2社の結果が違っていれば、どちらか自分の都合のよいほうを取り上げて評価すればよいわけですが、残念ながら2社ともほとんど同じ結果でした。ピニィエラ政権を支持する層が減少し、反発する層が増加。それでもまだ支持層が数では上回っています。野党はもっとひどく、支持すると言うグループが拒否層のわずか半分しかありません。ほとんど野党グループに批判的なわけです。つまり一般市民は政治家は与野党とも信用できないとしたわけです。これなんか日本でも同じような結果になるのかな?民主党自民党も信用できませんって。

2) アメリカ入国のヴィザ
現在アメリカと入国時ヴィザが不要になるヴィザウェイビアー契約をしているのは日本を含む36カ国ですが、ラテンアメリカ諸国は一国もそれに入っていません。今回その条約をチリとアメリカとの間に結ぶ計画が浮上し、実施に向けた討論が始まりました。チリはもうかなり以前から安定した民主国ですからね。

3) 領海問題
現在ペルーとの間で同問題がハーグ国際法廷で審理されているのは既に何度もお知らせしていますが、とうとうボリビアもこの問題を両国間ではなく国際問題として公式に判決を要求することになりそうです。チリの不手際でしょうか、時間稼ぎをしてきた歴代大統領の先送り政策の失敗かな?            でもそれで両国の関係がすっきりするならそれも良い方法ですね。私は領土の交換をする、もしくは領土は変わらないがボリビアに一部チリ領土の使用権を認めるが妥当な解決案と考えていますが。

4) 大地震救援住宅問題
昨年2月の大地震からもう1年がたとうとしていますが、その被災者救援用の簡易住宅について再度、問題が出てきました。先月はその数で政府は10万戸を準備したと言うのを野党側が嘘と決め付けもめたものでしたね。
今回はその続きで簡易住宅の費用が通常価格の2倍もかかっていると野党が発表し、汚職問題になってきそうです。政府側は「通常より値段が高いのは承知している。それは緊急事態だったため、市場が値を吊り上げたが、正常価格になるまで待つことは出来なかった」と発表しました。
私はこれに関しては野党の言い分が正しいと考えます。与党は当初から野党からこの種のクレームが出た時は、緊急事態だったのでしょうがないと逃げ切るつもりだったのでしょう。ここでもう一歩、違った方向から考えましょう。もしフレイが政権を取っていれば・・・・同じことが起こったでしょうね。緊急住宅の価格がおかしいと野党から噛みつかれ、同じ言い方でそれをいなしたでしょう。つまり与党も野党も政治家は同じ嘘つきだと言う結論になります。
同じことが軍隊関連にも起こっています。第8州のビオ・ビオ川にかかる橋が落ちたため軍隊は臨時的に鉄橋を購入して住民の足の確保を図りましたが、その購入額が常識的な価格ではないと言うもの。これに対し軍事大臣は秘密事項としてコメントをしませんが、国会に喚問される可能性がありそうです。
その橋はコンセプシオンとサンペドロ・デ・ラ・パスの間に架かる橋で今週、本格的な橋の建設が開始されました。