(経済)

1) 自動車の販売
自動車の販売が伸びているのは先週のチリの風でお知らせしましたが、今週のニュースでは、その中でも高級自動車の動きが活発らしい。何や昔の日本みたいに一部の金持ちがどんどん高級車を買い始めたんかな?現在サンティアゴで開催中の第11回自動車ショーはラテンアメリカで最大規模だそうですが、高級車と新型電気自動車が人気を呼んでいます。
同じようにセカンドハウスの建設がブームになってきたらしい。チリでは別荘と言うと海岸沿いで、スキーのための山間部や湖などのある林間部などより数倍も需要があります。ちなみに一番高い値段のついているのは第5州のサパヤールで一軒家では2億円とか。フーム、宝くじが当たらないと買えませんね。しかし近くのエル・キスコではアパートが400万円で購入できます。しかしチリのバブルはやめてほしいですね。最後は大失敗に終わるのがはっきりしていますから。
欧州で、今までのギリシア、スペインなどに続いてフランス、イギリスが引き締め政策をとらざるを得なくなっていますが、アメリカがそれに続くのは明白でしょう。それから日本の経済に伸びがないのははっきりしていますね。にもかかわらずアメリカ国債を買い続けているようですが。
チリが諸外国が見せかけの力・勢いで負債を増やす安易な政策を取ったのをまねしてほしくないです。

2) 所得格差の縮小
所得格差は通常年齢とともに拡大します。(若いときはほとんど似たような所得だが、年齢が上がると平社員と部長では大きな差が出てくる)しかし今週の発表ではその所得格差が1992年の数字から比べると年々収縮しているらしい。なんでもそれから17年後の2009年の数字では10%以上縮小したと言う。
また興味を呼ぶのは1992年ではもっとも労働者数の多かったのは25歳から34歳だったのに、2009年の数字ではそれは大きく後退して35歳から44歳のクラスが首位を占めている。また伸び率がトップだったのは65歳以上で、チリでは65歳を超えても引退しないで働き続けるのが通常と言うのがこれで確認される。結局、平均年齢があがってきていると言うことでしょうね。私は65歳で引退したいですが。
3) 上記と似たような話題ですが、チリは中間所得層の数がラテンアメリカでトップらしい。つまり貧富の差が少ないと言うことになりますね。統計では中間層のパーセントはチリは77%、2位はアルゼンチンで71%、3位はメキシコで68%、4位はブラジルで64%です。ねっ、チリの努力は報われているでしょう。ちなみにこの中間所得層と言うのはチリでは年間6200ドル以上、メキシコは5800ドル、アルゼンチン、ブラジルは約5000ドルの収入の人らしい。そして幸いなことにラテンアメリカの平均では、この層は1990年に53%だったのが2010年には65%になっている由。確かにラテンアメリカは着実に伸びてきているわけですね。
チリの場合、軍事政権化では、中間所得層は少なく、大半が低所得層でしたが、逆に所得格差は今より少なかったはず。つまりほとんどの家が低所得で近所に金持ちは少なかった。したがって今のように犯罪が続発することはなかったわけです。もちろん、それには所得格差が少なかったことのほかに、警察軍が強大な力を持っていたこと、報道の自由がなかったことも理由の一つにあげられるでしょうが。別に軍事政権時を懐かしがっている訳ではありませんよ。

4) ペソとドルの交換率はややドルよりになりました。それでもまだまだ1ドル500ペソより下です。下がっていた株式市場は今週は一本調子に上昇し、4800ポイントに到達しそうです。銅の値段は高値安定です。