(政治)

1) もちろん今週の最大の話題は5月21日イキケ海戦の祝日に、バチェレットが国会で行った所信表明ですね。1時間半以上も続いたので最後まで見る気力がありませんでしたが、時々冗談も交え、彼女は貧しい人たちの援助を中心に演説しました。
野党の連中も拍手をしていたと言われた野党の大統領候補ピニェラは、テレビの番組で、それに対し、「私たちは彼女の政府の方針をすべて否定するのが目標ではない。政府の方針の良いところは評価し、それをさらに推し進めることをやりたい」としていました。
2) 高い評価を受けた彼女は得意満面ですね。彼女の人気は任期最後の年になっても衰えません。もっとも前大統領のラゴスも同じで、最後の年まで高い評価を受けていましたが、辞めてからぼろが出始め、国鉄、トランサンティアゴなど彼の政府の失政がバチェレットに悪影響、これで彼は再度、大統領選挙に立つことを断念せざるを得なくなりました。
バチェレットは来週欧州訪問します。彼女の大統領専用機は今回はちゃんと飛ぶかな?
3) ペルーとの領海問題
オランダの国際法廷でペルーとチリは領海をめぐって争っていますが、この度エクアドルがチリの側に立った見解を公表しました。つまり現行の領海がチリとペルーの間で合意に達したもので、新たにペルーが要求しているものは1952、1954年に合意されたものでは無いとするものです。
4) さて楽しみの大統領選挙ですが、マルコ・エンリケ旋風はまだ続き、彼が与党を割って出た4人の泡沫候補と連結するとかなりの力を見せそうです。彼を含めると5人の弱小候補のうち4人が左翼(社会党系)ですから、キリスト教民主党のフレイより左翼陣営には受けが良いはずで、今の10%ほどの人気が20%にもなったら、与党の分裂さえ起こりえますよ。楽しみですね。