(政治)

1) 労働省の不正問題
少し前に教育省で公立(半公立)学校への交付金の不正問題から教育大臣がやめさせられましたが、今週、同じように労働省で不正交付金問題が発見され、労働大臣がピンチになっています。
  政府は彼を全面援護すると発表しましたが、同じことを前教育大臣にもいいましたから信用する人は少ないでしょうね。しかしスポーツ振興局の問題にしろ、同じような問題がここでもあそこでも起こり、しかし最後はなにもはっきりしないまま話題から消えていくというこの展開は何とかならないのでしょうか?
  私にすれば大臣の首が飛ぶとか飛ばないかと言う政治家的面子問題より、何が問題だったのか、それを防ぐには何をしなければならないのかをはっきりしてほしいです。
  反エイズキャンペーンで国際基金からの援助を不正使用した疑いでも調査は進んでいますが、不正使用額は100万ドルといわれ、誰がどこでそれを無くしたのかはっきりさせてほしいですね。また選挙キャンペーンに使われたのでしょうか?

2)教育問題
  一般教育法の国会審議にあたり、与党の中でも不賛成の議員が出たのでバチェレットは個人的に影響力を駆使して下院で批准にこぎつけたようです。
まだ上院での議論が残っていますが、一応、批准に向っています。
  しかし今週もこれに反対して各地で大規模なデモが行われました。長女の大学が大学紛争に関連しているので、娘からダイレクトに問題の進展を聞いていますが、同じ大学でも学部間で受け止め方が違い、各大学間のコミュニケーションもよくなく、どこがどういう問題を抱えているのか外から見ていてもよく分かりません。
  それから継続中の高校教師のストもよく分からないし、デモがあったときは毎回、最後にデモ隊と警官との間に衝突がありますが、それもなんだかむなしいです。
  公立の学校の実態としてとにかく先生の数が少ない、質が悪いといわれます。教室には40人とか45人の生徒を詰め込みです。先生は普通1週間に30クラスを受け持っていますが、給料が安いので二つの学校を掛け持ちし40以上のクラスをしている先生も多いらしい。これでは落ち着いて自己研修をする状態ではないですね。
  ところで私の部下の子供がカトリカ大学の教職課程を今年度卒業します。平均点が何と6,7と大学トップの成績とか。彼は私立の学校で卒業前の研修をしていますが、その学校校長からぜひここで働いて欲しいと仕事の乙波があり、給料は公立学校のベテラン先生の2倍以上とか。もちろんそんな高い給料を払うためには生徒の授業料も高くなるわけですが・・・
  政府の教育方針がまだまだと言う例になりそうです。
  もっともユネスコの発表では小6のテストで国語の試験ではチリはラテンアメリカキューバに続いて2位の成績。また算数は3位と地域の中では悪くはありません。