(政治)

1) 教育問題
私学の勇、カトリカ大学が新規の建物を完成。革新センターと呼ばれる建物で新しい研究が行われるとか。その完成式にバチェレットが招待されました。   教育を投資目的にはさせないと政府が公約しても私立大学でラテンアメリカのトップに位置するカトリカ大学は傘下にコペックなどを持つチリの大財閥アンジェリーから1500万ドルの資金の提供を受け、この新部門の建築を完成。投資がなければ新しい分野の研究には入っていけないのは確かで、政府の公約がおかしいかな。
その式に参列したバチェレットを批判する学生デモが式の会場の周りを取り巻きました。教育の無料化はともかく、すべての学校に同じレベルの教育を実施させるとし、学生の選抜試験を認めなければ、レベルが落ちるのは自明ではないでしょうか。先日の国立学院の他にも占拠・ストに入る学校が出てきました
公立学校だけでなく、半公立学校(政府からの援助を受ける私立の学校)の父兄も「上流・下流と人を差別するのはいけないと言うのは分かるが、今までの生徒の中に、誰かしらよそから入ってくる新システムはいかがなものか」と苦言を呈し、PTAの間でも反政府の動きが高まるのは避けられない。この半公立学校システムは1989年に開始され1994年から本格化。その年は政府援助は各家族に2千ペソ。現在は1万8千ペソになっている。それらの学校をすべて政府が買い上げることになれば12年間で50億ドルのコストがかかるらしい。大丈夫かな?
教育問題でカトリックから反問された政府はこれ以上彼らと問題点を大きくしないため妊娠中絶問題を当面凍結することにした模様。ほとぼりが冷めたらまた提案するでしょうね。
2) 左右の対立・合流
ピニェラ大統領を出したRN(国民改革党)は右翼側の連合体に位置されます。ところが今週、RNの党首になったララインは野党の政党として、彼らよりさらに右翼な「UDI党と手をつなぐか、現政権バチェレットグループの中道派のDC党と組む選択があれば、DCと連動したい」と発言し、波風を立てています。
そのDCの党首が個人的な見解だがとして、政府の教育改革案に関し、「多数の学校を買い上げて政府は不動産業でもするのか、実現が非常に難しい」と悲観的な発言。政府内から個人的な発言は慎むようにとクレーム。いやはや。