(政治) 

1) 新税法
来週の月曜日に新しい税法が国会に提出されます。主なところでは法人税が20%から25%に上がるのと、個人所得税の上限が40%から35%に下がります。つまり会社の社長に法人税は上げるが社長としてもらっている給料の税金は下げるから我慢してやということでしょうか。
1円5ペソで計算すると11万円以下の給料の人には所得税は掛かりません。最高の40%を取られているのは120万円以上の月給の人です。
こうして税金を上げて増収しないと教育問題などの公約が実行できません。
その他の項目では上がった利益により会社は税金を取られるわけですが、現行は利益が入金されてから支払い義務が生じますが、新税制では利益が確定した段階で支払うことになります。中小企業などでは帳簿上は黒字でも、相手側からの支払いが遅れている場合、苦しい状態ですよね。それなのに税金が発生すると企業の死活に影響してきます。
バチェレットは内閣の各大臣に政権最初の100日で行う50の項目を纏めるよう指示を出しています。
与党グループPPDのキンタナ党首が掘削機を使って今までの政治を全部、きれいにしようと発言し問題になっています。今までの政治がすべて悪かったと言う気持ちは与党側の人間には分からなくはないと言えそうですが、右翼のピニェラ政権は最近の4年だけで、民主化してからの最初の20年は自分たちの仲間がチリの政治を担当していたわけで、すべて掘り出して捨てると言うのは党首としてあまりにも幼稚ですね。
少しは人気も出さなくてはと、バチェレットは最貧困層に3月ボーナスとして4万ペソほどをプレゼントすることになりました。
2) 教育省と大学のいざこざ
教育大臣のエイサギレが国の支援による研究は公立大学をメインにすると発表したので私立大学のトップのカトリカ大学学長がはっきり拒否声明。公立大学だけが研究をしているとする認識は全くおかしいと強い調子で抗議をしました。
学生連盟は教育大臣との面談を受けるようですが、こうしたもめごとが続くと毎月学生デモ隊が街を埋める事態が起こりそうですね。