(政治)

1) ピニェラ動向
今週は大げさにいうとこの話題だけですね。金曜日、第1回教書を国会で演説しましたが、それほどの盛り上がりでした。
スイスから戻ってきたバチェレットは、その教書の前に自分の政権時の元大臣を何人か集め反ピニェラ作戦を練りました。野党側としては頼みの綱ですね。どうなるかな?   
さて今回の教書は2時間かかって発表されました。全部聞くほど私は熱心でないですが、一部はテレビの中継を見ました。

バチェレットの動きに対抗して、ピニェラ教書の最初の部分は前政権が多くの公約をほとんど実施できないで終わったことにスポットを当てました。
勿論、全般はいろんな問題を網羅する内容です。教育、経済、市民の安全、医療とか。経済関連で大企業への減税は今のところ行わないとか。交通問題では現行のトランサンティアゴを廃止し、もっと地下鉄に注力するらしい。複数の新路線が出来れば200万人以上の都民がメトロを利用できるようになるらしい。辺鄙なところで都心に行くには2時間もかかると言う地区が、地下鉄が出来ると1時間でどこにでも行ける由。つまり往復で1日2時間も交通時間が短縮できるわけですね。                   
市民の安全では、犯罪者の適切な処置を裁判所に要求しています。今週、警官が怪しい車を見つけ訊問したところ、車から大量の武器・現金が発見されたため逮捕し、裁判所に送られました。しかし裁判所は逮捕された人間を不必要な逮捕として即時釈放しました。政府はクレームしています?? 
盗まれた車を安価に買った人間は、強盗犯と同じ犯罪者として逮捕すると言う法案が考えられています。

しかし彼は教書の演説のあと議事堂から外に出るとき付き添ってくれた国会議長の女性に「あなたは美しい女性だけどやることはきつい」とコメント。彼女は社会党系です。
しかし女性の権利を認めると言いながら、こうした発言をするピニェラは問題の根源を分かっていないことは明白です。勿論批判の声が上がり女性省など政府は対策に追われました。
そう言えばカトリカ大学を占拠していた女子大生は大学側とネゴをして合意に達し、警察力の力を使わず自主撤去しました。他の大学はまだ占拠が続いています。
2) 移民問題
先日の新移民取り扱い方式(恩赦かな?)で今までの不法移民問題が一気に解決、もしくは軽減したと思いましたが、今年に入って5か月間でいまだに3100人の不法入国(イミグレを通らず国境線を超える)が記録されています。そのほとんど全部がキューバとドミニカからでした。観光ビザで入れないのでしょうね。アジア系は、中国人は3人いますが、日本・韓国はゼロでした。