(政治)

1) ペルーとの領海問題
予想された通り、現在のチリ領海の一部がペルー領海に変更になりました。チリが失った海域の面積は22500K2です。両国がそれを受け入れて、いつから変更になるのかはまだ決定されていませんが、ペルーがこの裁判で勝利したことは明白。16人の裁判官の中で6人は現状維持を表明しました。あと2名、それに続いていれば、変更なしのチリ全面勝利だった由。                
その判決のすぐ後にラテンアメリカ・カリブ会議がキューバで開催されピニェラはバチェレットを加えて参加、現地でペルーのウマラ大統領と面談しています。
2012年から2014年までの間に12隻のペルー漁船が領海侵犯で拿捕されアリカに係留されていますが、この新領海になればそのうちの4隻が領海侵犯になり、残りの8隻は正規のペルー領海での操業となっていた由。次回、チリの漁船がペルーに拿捕されると大ニュースになりますね。
領海のほかに海岸に面したサッカー場3面くらいの土地についても両国が自国の領土と主張していますが、これは採決に入らず。チリ・ペルーの同意事項では意見が異なる時はアメリカ大統領に相談するとなっている由。どうなるのかな? 近い将来に両国の外務大臣・軍事大臣が集まってこの問題について協議することが決定。どんな会議になるでしょう。
ペルーとの争いが終われば、次はボリビアとの戦い。チリは厳しい年月が続きます。しかしいつも守勢に回るのではなく、一度アルゼンチン相手にパタゴニアを不正に取られたと訴えてはどうかな。

2) バチェレット人事
教育省の次官に任命されたキリスト教民主党のペイナノは教育に長い間、携わってきたベテランですが、急に矢面に
立たされています。と言うのは彼女は以前に、教育の無償化は賛成できないと発表していたからです。共産党から今回議員になった、元学生運動代表のバジェホは、公式に私は間違っていましたと言わない限り彼女はその職に就くべきではないと強気の発言。新与党内で彼女の去就が注目されています。新内閣が発足する前に人事問題ですね。
バチェレットはまず大臣を発表、次いで各官庁の政務次官、そして最後に各州の長官を発表しました。彼女と各官僚は今週から2週間の休暇に入る由。