(政治)

1) 大統領選挙
与党候補者マテイはUDI党員ですが、政府を形成するもう一つのRN党が党大会を開きマテイ応援を正式決定しました。
その大会で今までRNを代表して大統領候補になっていたアラマンが演説しました。「皆さんにお願いします。もしあなた方の中に私の言うことと違った考えがあったとしても、心の中からそうではないと考えられても、次回の選挙ではマテイを応援してください」と訴えました。
誰が聞いても「あいつはホンマに不愉快なやつだけど、もうしゃあないヤン、マテイしかおらんわ」と言っているようですね。
さてバチェレットが政権を握っていた時代に学生運動が起こり、彼女が上手くそれに対応できなかったため大騒動になりました。ペンギン運動と呼ばれたそれで、バチェレットの人気は一気に下落しました。その頃、彼女と対峙した学生運動家が今週、彼女の下に集まり支持を表明。バチェレットも自己批判して拍手を受けました。何それって言われそうですね。彼らは「どんなことがあってもバチェレットと並んでは立たない」「バチェレット政権は国民の声を聞く能力がない」と批判していたのですが。
次の選挙で彼女が勝てば、来年の学生運動はいっそう過激化するのか、教育無償化などが進み運動が消えるのか???
先週、野党側が政府の方針には全部反対すると合意したのが暴露されたので、今週は方針を変えて、政府提案のスポーツ省設立が認められました。(もう一度)何それ?
バチェレットは今週、自分が大統領になれば女性省を設立すると明言しました。現在の女性局を省に昇格させるわけですが、スポーツ省でも何でも組織を大きくすれば結果が良くなると考えるのは正しいかな?
経費が大きくなるばかりではないかと、後が心配。
2) 2012年国勢調査
調査が終わってから、一部の地区で調査漏れがあったなどの問題点が指摘されていました。しかしピニェラは仕事は立派に終了したと満足そうでした。ところが国立調査局の局長が内部からの訴えで更迭され、審査委員会が発足しました。そして今回の国勢調査について反対的な見解の意見書が提出されると雰囲気が変わりました。
何とテレビカメラの前で彼は「皆さんにお詫びします。今回の国勢調査は十分な準備と実施能力に欠けており、再度調査を実施せざるを得なくなりました。海外の優秀な機関のアドバイスを受ける予定です」
チリってそれほど低いレベルだったの?と言われそう。最も過ちを犯したときにそれを認めるのは勇気のいることと孔子も言っていますよね。
しかしテレビ番組に前国立調査局の局長が出演し、「何故ピニェラが国民にお詫びするのか分からない。私は政治的に不要になったのでゴミ箱に捨てられたのだろうが、私は仕事をちゃんとやり遂げたと信じている。今回の審査委員会の5人は国勢調査についてのプロではない。今回のチリ国勢調査で未調査になったパーセンテージは前回の英国の例より少ない。つまりイギリスが世界から馬鹿にされていないのなら、今回のチリのケースも認められるべき」と主張。
ピニェラはこれだけはっきりと切り返されれば、辞めさせた前局長を再度起用するのかな?