(政治)

1) 大統領選挙
目前の地方選挙に比べればまだ先の話ですが、与党UDIの国会議員はここでしっかり選挙対策を決めなければ、せっかく勝ち取った政権を次の選挙で野党側に明け渡すことになってしまうと始めて本気の心配感を見せました。通常の戦いでは野党のバチェレットが与党側のどの候補に対しても圧倒的な優位に立っていますから、この発言は当然ですね。
ピニェラはアイセンで同行した同じRN党のアラマン軍事大臣を次期大統領と紹介し、与党のUDIから受け入れがたい発言と強いクレームを受けました。軽いエラーか彼を推薦したいとする本気のエラーか分かりませんが。

2) 先日の調査で、チリの貧困層が減少しているという政府発表がありましたね。これに関し、ある職員が「大臣のラビンから貧困層が減少したとする結果を発表したいと圧力をかけられた」とコメントし大問題になりました。なんや、それは。そうか全部、嘘の統計か、芝居だったのか。
ラビンは「全くその事実はありません。政府機関の統計と一般の調査機関の統計が両者とも同じように貧困層の減少を指示していますから、私の意向でそういう数字が出たというのはまったくの言いがかりです、と回答。
貧困層が減少しているというのは確かに事実でしょうね。これだけチリ経済が順調に伸びているのですから。それとは別に何らかの機会でラビンが「貧困者数の数字が減少することを望んでいる」とコメントしたのも事実でしょうね。最初の数字では貧困層は15%で、最終数字は14.4%になっていますが、ラビンがその数字を改造せよと言ったかは分かりません。
他の統計で失業率が大きく下がっているのは貧困層が中心と言うのがありました。最貧困層は2009年に39%の失業率、それが2011年には29%に下がっています。中級層では同じく8%が6%に、最上級クラスは4%から2%の失業率に下がった由。 
似たような例ですが、チリの人口は1750万人くらいと思われていましたが、今回の調査の結果1657万人と予想より百万人ほど人口が少ないことが分かりました。でもそれってカルネ(身分証明書)の数を数えれば簡単にわかるのでは?