(政治)

1) バチェレット
今週はアメリカに飛び、まずニューヨークで国連総会に出席。「チリは市民が政治から興味を失う、政治家を信用しないと言う風潮になっている。これを回復するために、大衆の人気を得るような態度で新法案を議会に出すと言った軽い方針は取りたくない。政権の終わる時に、当初に約束した政治を実施できたと言えるようにしたい」を8分間の演説の締めくくりにしました。 
国連の演説ですが、隣国ボリビアのモラレスは、彼の通常の癖になっているチリ批判に終始し、チリの政府・民間はボリビア国民をチリ国内で日常的に人種差別し暴虐を加えていると厳しく批判。
チリ側はこれに対し何を言いたいのか、何を基礎にしているのか全く具体的な例もなく、とにかく公的に批判を続ける風潮を維持しているにすぎないとコメント。 
えっ、それがチリがボリビアを馬鹿にしている例だって? 
その後、バチェレットはワシントンでレテリエルの記念式典に参加。彼はアジェンデ政権の時の閣僚で、アメリカで殺害されました。オバマはバチェレットにその殺人を指示したのはピノチェットだとするCIA情報を渡しました。それは40年前のことですから、いまさら新味のことではなく政治的な作戦でその情報をチリに渡したのでしょうね。バチェレットはヒラリーが次の大統領になりますようとコメントを残しました。
与党側でバチェレットのことを飛行機モードの携帯電話と呼ぶらしい。その意味は受信も発信もできない電話と言う意味です。
2) 選挙
先ずは10月の地方選挙ですね。今週から選挙活動が許可されるとか。
その次は大統領選挙ですが、なんだか始まる前から、右翼の前大統領ピニェラが勝つと言う予報が続き、まるでそれが認められたかのよう。他の候補者は騒いだところで、泡沫と言うイメージです。
2週間前からもめ続けている労働者連合の会長選挙は選挙の仕組みに問題があるとされながら、それをどうするわけでもなく、共産党の前会長が落選しているのにまだ継続しています。全然、分からんわ。
3) 貧困層
2009年から2年置きの数字ですが、チリの貧困層が毎回下がっています。25%、22%、14%そして昨年は12%でした。  各州の数字では最悪がマプチェ問題の第9州で24%と断トツ。逆に最高の数字はパタゴニアの第12州で4%。ここは失業率が少ないのです。首都圏は7%でした。いずれにしても他のラテンアメリカ諸国で上昇しているのにチリで貧困層が下がるのはうれしいことですね。