(政治)

1) 学生運動
サンティアゴで何と10万人規模のデモがありました。
要求は教育の機会均等(私立と公立の学校では差がありすぎる)とか昨年の地震による校舎・設備の復旧要求、また教育を金儲けにするななどが上げられていますが、これだけの大規模なデモが行なわれる理由がいまひとつピンと来ません。
火力発電所問題、マガジャネスの天然ガス問題、水力発電所問題などに続く大規模な反対デモですが、市民の間で欲求不満が溜まっている、反政府(反政権)の風が出ている、運動を先導する人間のやり方が上手などが考えられますが、いずれにしても政府にとっては拙い傾向です。
月曜日から、(学校封鎖をやめて授業を始め)正常化するのか、デモは一段と激しさを増すのか?

2) 与党と野党の中で次期大統領候補になれそうな政治家の世論調査は頻繁に行われていますが、毎回同じ結果で、今週発表されたそれも与党側は鉱山・エネルギー兼任大臣のゴルボルグ、野党側は前大統領のバチェレットでした。他に候補はいないのかな?

3) 内輪もめをやめようと言うことで政府と与党の2政党が昼食会を持ちましたが、全く役に立たなかったようです。
政府は人気回復のため年金生活者が義務的に支払っている7%の医療保健費を段階的に縮小する案を国会に提出しますが、その案について訂正するようRN党から意見が出ました。  国民の人気取りのためには、ばらまきをすれば良いのですが、それを続けると米国や日本のような赤字国になるわけで、政府をそれを嫌がっています。

4) ウマラ次期ペルー大統領のチリ訪問
朝早く護衛をつれてジョギングをしている写真が新聞に載りました。しかしチリ滞在19時間と言う厳しいスケジュールの中でトレーニングを欠かさないのは立派なものですね。チリに多く住むペルー人もモネダ大統領官邸の近くで集まり祝福しました。
彼が従来から反チリを政策に掲げていたことは事実ですが、それをけろっと忘れたかのように、ニコニコ笑顔でピニェラと挨拶をしていました。どうなるのかな、ペルーとの関係は。もう一つの隣国ボリビアの話題ですが、ボリビア軍の現役軍人14名が銃器を持ってチリ領内に不正に侵入し逮捕されました。ボリビア政府はそれらの軍人は密輸業者を追ってチリ領内に入ったもので早急に釈放するようチリ政府に要請しました。彼らはチリ領土で盗まれた車に乗っていました。まさか軍人がチリ領に車を盗むために入って来たのではないでしょうね?彼らを国外追放することで幕が下りそうです。