(経済)

1) ラ・ポラール問題
もう百貨店が大きな損失を出したというレベルの問題ではありません。他の小売業にも影響しているし、チリの株式市場全体が落ち込んでいます。その会社の何人もの重役が過去1年で1500万ドルの株を売りはなっていることが分かり問題になっています。重役の家宅捜査が実施されました。刑事事件に発展しそうです。
ピニェラ大統領はカメラの前で、ラ・ポラールが問題を抱えていることは前から分かっていた。不正はどうしても許すことは出来ないとキッパリ。でも問題がそんなにはっきり分かっていたのなら、何故、事前に手を打たなかったの?
何でも同社が支払い遅延者に一方的に遅延金の集金方法、金利などを通知していたのですが、その数が何と40万人。
同社の利益の過半数は品物を売った利益ではなく、こうして分割払いをさせてその金利を取ることからきているとか。しかしこの店の客もほかに買う方法がなければ、またここに来て買うのでしょうね。
チリの株式市場は一時5000ポイントを越えていたのに、今週は4600ポイントほどで終了し大きく落ち込んでいます。
それにギリシア問題が重なってチリの投資全体(厚生年金の投資も含め)が落ち込んでいます。私の投資信託も安全第1のランクに預けたのに、過去の利益をこの1週間で全部吐き出しました。

2) 上記の問題と関連しますが、チリでは人口数よりも多い2000万枚のクレヂットカードが発行されており、そのうち4枚に3枚は百貨店などの発行したもの、銀行カードはそれに比べるとわずかなものです。許可基準が違うからですね。

3) 中銀は公定歩合を5.25%に上げました。欧州問題に危機感を募らせていると報道あり。欧州だけでなく米国の停滞も問題でしょうが。アメリカの金利はほとんどゼロの0.25%、日本は更に低い0.1%ですね。

4) 最低賃金の改定
現行の17万2千ペソを18万ペソにしたいと政府提案。野党議員はこれをけり、最低18万2千ペソにするよう要求。あまり変わりはないですね。