(経済)

1) 国別支払い危険ランク
CDS基準で世界でもっとも金融危機の少ない国はノールウェイとフィンランドとなり北欧勢が1.2位を占めました。日本は19位、チリは21位とほぼ同順位でした。
それから注目を引くのは世界銀行の調査で、チリの国家機関の秩序が回復すれば直接国家経済に反映し、それに伴って国民所得がさらに向上するとしています。秩序回復が必要とされているのは中高年層援助機関のエンセマ、乳幼児の養子を扱うセナメ、インディへ擁護のための新機関の設立などいくつもの機関が上げられています。それらが上手く機能するだけで、国民一人当たりの所得が年間15000ドルから2万ドルまで上昇可能としています。ほんまかな?

2) 中国通貨の元が話題になっていますね。元が対米ドルで為替フィックスをやめ、自由にフロートするようになると、元高になるでしょうが、輸出産業には厳しくなるが、内需拡大には効果的と見られています。中国での労働者ストが世界の話題を集めていますが、共産党はこれを抑えず、逆に支援するかのような姿勢を見せていますが、これはとりもなおさずこの労働争議で給料のアップを勝ち取れば労働者の購買力が上がり、輸出の減少を国内消費で穴埋めするとの計算でしょうね。さらに元高で海外の品物が安く入ってくれば購買意欲はさらに上がるでしょうね。つまり輸出が減少する分、内需で補えば、当面のピンチ(経済的にだけではなく、政治的にも)は遠くなります。
新聞にそれがチリにどう影響するかの記事が出ています。何しろ今年のチリからの輸出は1―5月の総計で何と48%がアジア向けでした。数年前には30%くらいだったのですが。その中で中国は24%とアジア向けの半分を占めています。

3) チリの株式市場は依然として好調で、先週到達した過去最高値を今週も維持しました。銅の価格も3ドルにぴったり張り付いて期待を抱かせます。

4) とにかくチリ経済は好調ですが、家電製品は何と前年対比52%のアップとか。もっともこれはワールドカップを見るために液晶テレビが爆発的に売れたのが影響しています。何しろ今年は1993年以来の売り上げ増が期待されています。
しかしそんな小さい?ことだけではありません。チリへの投資が今年の前半は歴史的な高水準となっています。各年の前半の数字の比較ですが、10年前(2000年)の投資総額は59億ドル、08年は116億ドル、09年は133億ドルですが、10年は何と198億ドルです。鉱山、エネルギーが中心ですが、環境保全関連にも投資がでています。