(政治)

1) アメリカ副大統領ペンスの来チ
せっかく遠いところから来てもらったのに、なんだか考えの違いが明白になっただけのようでした。
彼は「チリはラテンアメリカの見本のような民主主義の国です。もっと貿易も拡大しアメリカからの投資も増大させます」とバチェレットの前でごまをすりましたが、北朝鮮問題でチリから銅やワインを輸出している貿易を止めてほしいと言う要求にチリは全く耳を貸さず、逆にべネスエラに武器を使った介入をすると言うトランプ発言を強く批判しました。
アメリカ政府って、国の規模の割りには政治レベルが低い気がします。どうしてかな?
2) 大統領選挙
いつも同じことを書いていますが、全く盛り上がりません。大統領と国会議員の候補者受付の締め切りが迫っていますが、与野党内で各党がどうしたいのかはっきりしません。
ピニェラはペルーとアルゼンチンを訪問し、両国大統領と面談しました。彼らも次のチリ大統領はピニェラと考えて応対しているようです。
ギジェルは、それに対し、外国に行ってチリの悪口を言うのは止めていただきたいと苦言を述べました。
さて元大統領のフレイが軍隊に殺されたとする検察の動きをバチェレットはどう利用するでしょう。勿論、軍隊と言うと、その指示を出したのはピノチェットですね。そこで、「やっぱり右翼ってそういう怖いこと、理不尽なことをするのですよ。だからピニェラに投票するのを止めて、ギジェルに入れてくださいね」とか言い出すのかな?私の予想ですが。  
  3)中絶法案                        
    国会で決着せず、憲法法廷に持ち込まれた中絶案は今週多くの識者がその法廷で自分の見解を述べました。月曜日に判決が出るそうです。中絶は殺人、命の大事さを訴えるとする中絶法案反対派は、その法廷の前で集会を開き、キリストの命でこれを阻止するなどと叫んでいました。
  4)年金制度 
貰える年金が少なすぎる、これでは通常の生活ができないと抗議デモをするグループがあります。そこでバチェレットは年金の掛け金を増やし、もらえる額が増えるようにしますと発表しました。
しかし掛け金を増やすと、各自の給料はその分目減りします。また会社側が責任の一体として、会社員の年金積立金の一部を負担させられますが、中小企業ではその重みを持ちこたえられない可能性が出て、従業員数を減らす可能性があります。その理論を新聞が発表すると与野党内部から、その理論が正しいなら、年金積立の増加は考え直すべきかもしれないと言う動きがあります。深く考えないで貧民の味方と吹聴したのかな。大蔵大臣もその可能性はありますと確認。何それ?
 5)医療制度 
今週発表された2016年の報告書で病院で医療を受ける待ち時間が長すぎて15625名もの患者が死亡したとなっています。そのうちの6593名は手術の専門家が足りなかったからだとか。もちろん与野党の中でその責任問題が問われています。バチェレットは医師で昔、厚生大臣も担当しているのですが、この4年間、明確な手を打ちませんでした。
6)警察軍の不正給与  
不正事件で逮捕されている上級警官の所有する89軒の住居、160台の高級乗用車などが判決が出るまで売買禁止になりました。仕組みの究明と関係者の厳正処罰を行ってほしいですね。