(政治)

1) 大統領選挙
11月の選挙で勝利は間違いないだろうと言われるピニェラは自分の資産を6億ドルと公表しました。もちろん与党の方から虚偽の報告だとクレームが出ました。その根拠はフォーブス誌に掲載された数字27億ドルと大きな差があるからです。
ところで近年、ソキミチ(SQM)社の国会議員への不正援助が問題になっています。その会社はピノチェットに関連があったガチに右よりの会社ですが、左翼の議員にも援助を出していました。今週、与党グループの一つ、チリ社会党が自己資金をその会社に投資しているのが明らかになりました。しかし儲かるとなれば、その会社が裁判になっているかどうかなど気にしないわけですね。ピニェラを批判した社会党は自分たちのクレームがブーメランになって戻ってきたわけで、何かのエラーがあったのかもしれないとコメント。
まだあります。 共産党が所有していた100件近くの家屋を過去6か月で35億ペソで売却したとか。
いつも同じことを書いていますが、右翼も左翼も同じです。見せかけと実態は全く違う。こうした現行政党・議員を全部処分したいですね。
与党内でキリスト教民主党DCが他党と距離を置き始めました。党首のゴイッチはベネスエラ駐在のチリ大使を呼び戻せとか、公立病院の建設が当初の約束より大きく遅れていることから、バチェレットが唱える「すべて公費で建設する」を止めて、民間に委託して建設させればよいと公表。与党連合の崩壊・分裂は決定的ですね。
新聞に、一般市民は右翼にも左翼にもうんざりしているから、中道のDCにチャンスはあると出ました。その考え方は正しいですが、肝心のDCは実にいい加減な党で、国民の支持を失い毎回議員数を落としているので、そのチャンスは無いですね。
2) ボリビア問題
もう2か月にもなりますが、向こうの国境を越えたチリ領土内でボリビア軍人・公務員が逮捕されました。毎週、モラレス大統領はチリを公式に批判していますが、今週は今までと違った動きを見せました。
その1は、ボリビア軍の精鋭を国境線に近くに配置しました。何それ、北朝鮮方式?と言う感じです。
その2はバチカンローマ法王にわが軍人がチリに不法に留置されているが、何とかチリの不正を戒め、ボリビア軍人が刑務所から解放されるよう援助を願いたいとしました。
第4州の公立学校で「ボリビアの海」と言うタイトルの本を生徒に配布して問題になっています。日本の学校で「竹島は韓国領土」と言う本を配ったのと同じ感じですね。チリの教育省が問題の検討を始めました。
3) 警察問題
留置される警官の数は増加し、不正に使用された金額も増加し175億ペソと言われた不正支出は200億ペソにもなりそうとか。(不正入手の金の国庫への返納は全く行われていない)国会に呼ばれた警察軍長官のビジャロボスは私は責任を取るつもりはあるが辞職する気はないとコメント。何それ?
4) バチェレット動向
今週、彼女はアジアを訪問。先ずインドネシアそして中国へ。しかしマスコミに彼女の外遊が大きく報道されないのが不思議。まさかマスコミがそれほど値打ちはないと考えているとは思いませんが。
中国では習近平と面談し、またAIIB銀行への参加を確認しました。新聞の1面トップに掲載されても不思議はないのですが、ほとんど全く紙面・画面に出ません。