(一般)

1) 選挙
今週のトップの話題は地方選挙ですね。選挙まであと1ヶ月ですが、公式に選挙運動が許可されました。サンティアゴの現職区長は再選を目指して夜中の12時に打ち上げ花火、近所の住民からうるさいと抗議の声が上がりましたが、たまにはいいでしょうと知らん顔。もめているのはサンティアゴだけではなくプロビデンシア区も同じで、右翼の現職と左翼の新人が互角の勝負とか。私の住むラス・コンデスは誰が候補なのかな?道の両側に候補者の立て看板が並んでいます。
選挙といえば地方選挙の次の選挙は大統領選挙ですが、野党側の候補予定者バチェレットは沈黙を続けています。ただこの12月に現職の国連関連の仕事を継続するか辞任するか発表するらしい。さて彼女は野党連合の上に再度立つかな?

2) 学生デモ
前回は10万人を越える大規模デモになりましたが、今回はペースが落ちて警察の発表では5千人ほどのデモ。それでも100人を越える逮捕者が出ました。今回は人権委員会のメンバーが警察の車両に乗り込み、逮捕された学生が警官に過剰な「お仕置き」をされていないかチェックしました。それを許すということはチリの警察は自分のメンバーを信用しているわけですね。
2013年予算案が国会に提出されました。教育関係は12億ドルの増加で13億ドルになりそうですが、学生連盟はこれでは不足と10月11日にまたデモの用意とか。
テレビの全チャンネルを使ってピニェラ大統領がこの予算案について説明しましたが、教育関係では、貧しい家庭の子供も大学に行けるように奨学金を準備し、バチェレットのときは6%の金利を取っていたが、来年はそれが2%にまで下がる。また働き始めると奨学金の返済を始めなければいけないが、常にその返還額は給料の10%を上限とすると以前よりずっと人間的な対応を考えていると強調していました。

3) 地下鉄
今週から地下鉄1号線で冷房施設のある車が走行しています。土曜日、肌寒い日でしたが、私がメトロに入ると寒い風を感じました。暑い日ならうれしいのでしょうが、肌寒い日に冷房だなんて、さすが杓子定規なチリですね。冷房を入れるよう指示が出ると気温にかかわらずスイッチを入れるわけです。

4) カトリック神父の死去
フランス人の神父ヅオさんが死去。彼の死を悼む人が教会を訪れ長い列を作って最後の別れ。政府も哀悼の意を表し、カトリック教会の大司教もお別れの挨拶に。
何故彼がそんなに有名なのかですが、軍事政権時、彼が神父をしていたラ・ビクトリア地区は反政府運動が盛んで、警察との衝突が数多くありました。彼は民衆の前に立って警察と向かい合うだけでなく、逆に民衆のほうを向いて「警官に銃で攻撃するのは止めなさい、どうしても警察を殺したいなら先ず私に銃を向けなさい
と説得。ちゃんとその時のフィルムが残されています。
大司教がヅオ神父のように地区の住民に心から慕われる神父こそイエスの前に顔を出せる神父ですとコメント。なるほど。

5) 海外旅行
チリ人の旅行熱もかなりのものですが、航空便で今年度一番旅客の多いのはブエノス・アイレス行き、ついでリマ、サンパウロでした。この3都市で全旅行者の40%になるらしい。