(経済)

1) 為替
ペソがなおも切りあがっていますね。先週の風で書いたことがぴったり当たっているみたい。過去3年で一番下の所まできています。この先どこまでドルがペソに対して切り下がっていくのかな?
しかしドルは弱い、円は先がない、ユーロは苦しいとなると投資するのは金属ですね。
これもずっと昔から言われているわけで、金価格の上昇は際限ないと言うほど。じゃ、今は金を買うべきだと、素人・セミプロが投資をしだすとそのうち相場ががたんと落ちる。これも一部のグループが先物買い、先物売をして市場を見ながら決めるんですよね。いつも彼らが勝つ勝負。不愉快だけれど、同じことの繰り返しです。
1年前の4月、銅価格は1ポンド2ドルでした。今では軽く4ドルを超えています。じゃ利益は2倍かと思われたでしょうか?違いますね。もし1年前、生産コストが1.8ドルだった鉱山は利益は1ポンド当たり0.2ドルでした、それが現在は利益は2ドル以上になっています。つまり利益は10倍です。そんな産業ありますか?突然利益が10倍になるなんて。これでチリは大地震の復興にかかれたわけですね。  

2) 電力問題
日本だけでなく、チリも電力問題を抱えています。今週、新聞に読者からの投書が掲載されましたが、それによるとチリの発電は限られた会社が長期独占契約を持ち、また売り先も大手ユーザーや電力会社で問題なし。つまり大きな利益が確定され競争もない。2007年の政府との契約のおかげでまったく有利な条件で経営を楽しんでいるらしい。
この投書が出てすぐ、新聞に同じような内容の記事が掲載されました。つまり新聞社はそれを知っていながら掲載を遠慮していたわけですね。日本は記者クラブと言う制度があって、政府発表の情報を掲載するのが当然になっています。これに従わないと記者クラブから除名になるとか。つまり大本営発表のニュースしか大手マスコミからは流れないわけです。
昔、キューバに行ったとき、土地の人がここには報道の自由がないのを誰でも知っている。ところがチリとか日本の人はその自由がないのを知らないのだからもっとかわいそうと言われたのを思いだします。
しかし2007年と言うとバチェレット政権ですが、電力会社と当時の政府高官の間にどんなネゴがあったんかな?彼女は国民のみなさんの生活に安定性を高めるよう苦慮した結果の契約ですといつものようににっこり微笑んで言うのでしょうね。私がいつも言うように、世界中の政治家は右も左も同じようなものですね。

3) ボリビアの大統領が再度チリ政府に対しサナブリア事件を批判しました。彼はボリビアの麻薬取り締まり最高責任者でしたが、チリ警察の策略でパナマで逮捕されアメリカに護送されました。如何に彼を庇おうとしてもコカイン売買の証拠があれば、チリ批判は無理ではないでしょうか?