(一般)

1) 一般の部門か経済の項目に入れるか良く分かりませんが、
今週CNNの番組で廃鉱になったマインに堆積されていた廃棄物が大気汚染、水の汚染を起こし、地域住民に被害を与えていることが明らかになりました。しかも政府・官庁はそれを公にしていないと発表されました。日本やドイツの研究機関などの援助を受け、そういった廃鉱周辺地の調査が行われた由なるも、何と全土で200以上の問題地点があり、日常的に周辺住民の健康に被害を与えているのに政府はそれに対処しようとしていないらしい。4州のアンダコーヨなんか、鉱山関係の仕事で私は何度も訪問しましたが、確かに廃棄物の山が町の前に立ちふさがっていますからね。住民の健康に影響するでしょうね。
サンティアゴ周辺で、そういった問題場所を所有していたのは元コデルコ総裁とラゴス大統領のときの鉱山大臣で、水銀などを使用し冶金処理をしながら排水を処理しないまま流出させていたらしい。両名とも同番組に出演するのを拒否しカメラの前には立ちませんでした。この番組は月曜日に公開されましたが、話題を呼んだので水曜日にすぐ再放送。政府にも大きな影響を与えています。
日本でも鉱山の汚染が問題になりましたよね、昔。チリではこれからですね。
今までのチリの歴代内閣はこれを隠してきました。もちろんそのためにチリの鉱山の生産経費は安く、他国で生産するより利益が上がったわけなのですが。
これに関連して、少し前に各鉱山に閉山時に負わせる責任を明確化する法案が国会に提出されたとき、それを薄める(弱める)報告に動いたのが、現在、ピニェラ政権で最も人気の高いゴルボルン鉱山大臣でした。例の33名の生き埋め救助事件の前で、彼はまだほとんど無名の大臣でした。政府は彼をかばう方針で、それまでの20年間の政権は全くこの問題を放置していたのに、それが問題になると逆の方向から現政権を批判するとは言語道断とするわけです。

2) サンホセ鉱山
生き残った33名の労働者はこの月曜日、モネダ宮殿に招待され、メダルの授与式に出席しました。その後、政府関係者とサッカーの試合。ちゃんとピニェラも選手で出場しました。
しかし逆の動きですが、53億ペソの賠償請求が国家安全局から同鉱山のオーナーに対してだされました。さてその裁判はどういう結果になるでしょう?

3) 来週の話題になりそうなのは一人のチリ人がコロンビアの反政府ゲリラ(ファルク)に関連しているとして逮捕されました。彼が同組織のナンバー2だったレイエスと並んで撮影した写真は有名です。そのレイエスは写真撮影の3日後、コロンビア陸軍との戦闘で死亡しています。彼はファルクとチリのマプチェの間に立って、反政府運動を計画実施していたという容疑です。