(政治)

ピニェラ動向
世論調査で彼の人気が低迷ですが、これは彼を支えていた右翼陣営が、彼の中道的な行動を嫌い離れたからでしょう。 もっとも敵対する左翼側は野党連合が壊滅状態で彼を攻撃するパワーはありません。
来週28日にワシントンでトランプと面談することになりましたが、その面談の重要性が私には理解出来ません。     

チリ政府として最近、一番惨めなキンテロ地区の大気・水汚染の公害問題ですが
 1)なぜかマスコミから消えていました。18のお祭りの陰になったと言うよりマスコミに停戦(?)を政府が頼んだのではないでしょうか。
 2)それが18が終わったところで、政府の攻勢が開始。何それ?という雰囲気ですが、厚生大臣が大統領命令として、汚染指数が規定値を超えた場合、12社の汚染発生の可能性のある関連会社に操業停止を命ずることが出来るようになりました。
今週は汚染指数が低かったので今まで出ていた注意警報を降ろし、来週から学校の授業も再開とか。
ただ、この政府発表にはチリ政府の規定方針は世界レベルではないと言われる問題点には全く触れられていないので、一歩前進と言うべきか、改善は無いと言うべきか分かりません。
 3)その発表があった翌日、数名の患者が病院へ。入院までする重症の患者が再発。住民はデモをして政府の発表は嘘なのか、古くて役に立たない情報を使っているのかと抗議。
 4)漁業については先週と違ったニュースが流れました。漁業組合長が「湾の中には魚はいない。人間に影響を与えている水質汚染が海に流れ込むので当然だが、魚を取るには以前より遠隔地にいく必要がある」当然でしょうね。地質検査で湾の底には銅成分・水銀などが確認されています。 
私はチリは2流の国とは思いませんが、この問題に関しては政府の後手に回る対応を惨めに思います。12社と言われる汚染発生の可能性のある会社をどうしてチェックできないのか、地域住民の健康に害を与えている汚染をどうして軽減できないのか理解できません。一番の汚染源と言われるのが国営石油会社ENAPと国営銅公社コデルコです。まさか、規制をすると生産性に悪影響だから、ほどほどにと頼まれているのではないでしょうね。内部告発でもあれば大変ですよ。ピニェラ退陣まで追い込まれるかも。もっともバチェレットも責任は同じでしょうが。

その他に政府の不可解な特別年金の問題が明らかになりました。強盗グループとの銃撃戦で亡くなった警官の子供に、成人になるまで生活援助の特別年金を渡すと言うのは誰にでも分かりますが、多くの場合、支払い理由が不明とか。労組幹部に回っていると言うケースもあるらしい。つまり政治的特別年金ですね。
但し今のピニェラで始まったのでなく、前のバチェレットも同じというのが悲しい。結論は右も左も政治家は同じと言うことでしょうね。さっきの大気汚染問題と同じですね。

ピニェラは18のお祭りに参加してクエッカを踊りました。          
日本訪問中の外務大臣が日本のチリ大使館で18のお祭りに参加、チチャとクエッカを楽しんだ由。日本政府との外務交渉より18がニュースになるのがチリらしい。
確かにここに来て外務大臣のアジア訪問のニュースは無く10日後のボリビアの海裁判の結審予想がマスコミで報道されています。
それからピニェラはカトリックのテ・デムに参加しました。チリ・カトリックの最重要ミサです。トップのエサッチ大司教が隠れたので替わりの神父がミサを行いました。
今週チアンとサン・フェリッペの司教の辞任がバチカンに認められました。二人とも私は年少児への性的問題に関与していないとコメントしています。辞任でなく、解任でしょうが、カトリック内での動きが不明朗ですね。なんでも過去20年に229名の神父が調べられ103件が結審、126件が進行中とか。被害者の年少児の74%が少年、26%が少女とか。