(一般)

1) 年末年始に第9州の火山が噴火しましたが、今週は第11州の火山が大爆発。前回と違って火山灰がもろに近くの町を覆い、チャイテンの住民5千人はほぼ全員政府の指示に従って船で他の町に移住しました。それも噴火のたった24時間あとに、すごい組織力。でも残された家畜やマスコットの犬猫はどうなるのでしょう。小さな村に火山灰が30センチも積もっているらしい。
さて船での移動は陸路がないからで、チリ各地が道路でつながれるのはまだまだ先のことですね。政府はトンプキンスと交渉の必要があり。
さて噴火の二日目は激しい雷が見舞い、派手な展開になっています。
バチェレットは前回と違って、即時に現場に入りました。たった40分でしたが、現場で視察。

2) メーデー
世界的に5月1日は労働者の祭典ですが、チリではもう毎年同じ事件です。CUT(労働組合)の呼びかけでサンティアゴの中心に労働者が集まり、その式典のあと、参加者の一部と警察で派手な闘争が繰り広げられます。今年も100数十名の逮捕者が出ましたが、ほとんど全員が釈放され、わずか2名が裁判になるらしい。これでは騒動はなくなりませんね。逆に大半が裁判になるようだと、来年はこの騒動は激減のはずですが
まぁ一般人にとって、そんなメーデーよりバケーションに郊外に出て行く方が値打ちがあると、首都圏から20万台の車が外に出ました。無事に事故なく帰えってくるかな?

3) バイアグラの配布
   サンティアゴのある区で何を考えたのか区長が60歳以上の中高年男性にバイアグラの配布を発表しました。日本のマスメディアにもこのニュースは報道されていました。彼によると性生活を援助することで、中高年の人生を高めることができるそうです。
チリでは「一日後のピル」が避妊剤なのか堕胎剤なのかでもめ、教会の強いクレームもあり、裁判沙汰になっていますが、若年向けの政策と中高年向けのそれがこれほど違うのも世界的に珍しいことですね。私にすれば、そんなことは各人の責任で、政府や裁判所が決断することではないと思うのですが。
まぁカトリックは教義からしてその主張を抑えることは出来ませんが。

4) 金持ちが幸せか、金で幸福は買えないか?
   この命題は古くて新しいものですが、今回のアメリカの大学の研究で、所得が上がるにつれて幸福度も増大すると発表されました。
   貧乏でもいい、幸せになれればと言うのは現実的でないとの結論ですね。その所得の高い国(16000−32000ドル)の中で、日本はアメリカなどの他国よりも幸せ感が低いらしい。それなりの所得があっても日本は住みにくいからでしょうか。チリは収入では2番目に高いランク(8000−16000ドル)に入っていますが、その中では低い満足度。アルゼンチンやコスタリカに負けているのが不思議。
   ボリビアの場合は2000−4000ドルの低い所得ランクなのに満足度は同ランクで一番高いのが面白い。もっともこんな調査で正確な世界の比較は出来ないでしょうが。

5) スモッグ問題
   サンティアゴのスモッグ問題は冬になるともう毎年恒例ですが、今年もそれが始まりました。土曜日、首都サンティアゴ西部のプダウエルで大気汚染が警戒ラインを超えました。その日、私は山に登っていましたが、確かに黒い空気が首都圏を覆っているのが見えました。