(経済)

1) 政府は税務署が銀行の個人口座を調査できるように法律改正を考えています。銀行側はそれは個人の秘密を侵すことになり憲法違反として反対しています。

確かにマネーランドリングとか不正な金が世界を回っているわけで、規制が必要と言う理屈も分るが、個人の秘密を国家がすべて把握するというのもちょっと。税務署は秘密を守るといっても、誰かのエラーで外部に漏れるなんていうのは良くあることだし・・・

2) 厚生年金の運用

 世界の株式市場の陥落はチリの厚生年金の運用に大きく影響していますが、07年12月にチリの全厚生年金会社が取り扱った金額は111億ドルだったのが08年12月には74億ドルに激減しています。このため厚生省はこの年金取り扱いにつき運営方法の変換、変更が必要か検討を開始しました。

また今年1月に失業保険支払いの申請をした人は昨年の同時期に比べ20%も増加しました。厚生年金の支払い額が少なくなって、おまけに失業が増えて厳しい社会状況が数字に表れています。

3) 市場の自由開放度

 ウォール・ストリートジャーナル誌などの調査で世界183か国中、チリは11位にランクされました。前年より3ランク下げましたが、ラテンアメリカではトップでした。香港、シンガポール、オーストラリアがトップ3ですが、日本はチリより下位なんですよ。へー?

4) 管理職のドル建て給料

 プライス・ウォーターハウス社の調べで前年ブラジルについでラテンアメリカで2位の高給だったチリの管理職の給料はペソの切り下げと共に下がり4位に。それでも年収(税込みで)17万ドルとか。どこの管理職がそんな高い年収を得ているのかな?

 不愉快なのはその統計で管理職にもっとも高給を払っている職種は保険会社と厚生年金運用会社らしい。ねっ、不愉快でしょう、厚生年金の会社なんて自分たちの給料だけはしっかり確保しながら、運用の結果は最悪なんて、許せる?

5) 貯水池の状況

 水管理局の発表で08年12月はその前年同月より15%多くの水量が記録されていて、農業用水、水力発電に問題ないとされています。首都圏の飲用水も前年の27%アップで大丈夫らしい。

6) トラックの販売

 08年のトラックの販売台数は07年の数字を1%上回ったらしい。最後の3ヶ月が最悪だったのに通年でプラスだったわけですね。09年はさらに厳しいでしょうね。トラックが動かないとタイヤの売れ行きも心配です。

 一方、自動車の方は12月に41%ダウンと悲劇的な数字で1年を閉めながら、08年は販売台数24万台で前年対比5%で終了し、トラックよりましな数字でした。

 もちろんこれはチリだけではなく諸外国も同じ傾向ですから、チリの数字はその中ではましなほうですね。