(経済)

1) ムーディズの国別評価
同社のチリの評価はAa3となり、台湾・サウディアラビアと並びました。中国やイスラエルより上の評価。1ランク上のAa2には日本・イタリア・香港ですからチリも大したものですね。これで国際的に金を借り入れるときの金利が低くなり一段とビジネスがしやすくなりますね。もちろんラテンアメリカではトップです。とにかくチリ国家の借入金は国民総生産の6.7%しかありません。イタリアは117%、ギリシアは125%。日本はダントツで223%とか。


2) サンティアゴ株式市場
先週、新記録を出したチリ株式市場と書きましたが、今週あっさりその記録を書き換えました。それでも厚生年金の投資先はほとんど外国ですからチリの株式市場が新記録をだしても配当はほとんど上がりません。でもその中で、チリ以外にはほとんど資金を回さない一番安全性の高いランクEがトップの成長で、諸外国、特に欧州に投資を出していた危険度の高いランクAは一番落ち込みました。

3) サーモン業界
サーモンの値段がぐんぐん上がっています。過去10年間で最高の数字とか。チリ産が市場に出なくなったからでしょうが、ノールウェイのサーモン業者は笑いが止らないでしょうね。08年に比べるとチリの2010年は半分以下の輸出量になりそうです。しかしチリ側も少しは反省したのか、2011年には現行の生産赤字を切り返し、黒字になると推定しています。そのために6億ドルの投資が必要とか。

4) ランチリ航空
ランチリと言えばチリを代表する航空会社で、ラテンアメリカではトップクラスの業績を上げています。現大統領のピニェラがその大手株主でしたが、先日それを売り払ったことは既に報告済み。そのランチリが今回コロンビア市場に進出します。コロンビアの国内市場はチリの国内線に比べると二倍の乗客で、年間1000万人を運んでいます。(チリは5百万人) この市場にランチリが参入し、現在トップのアビアンカ航空の持つ34%を越えるシェアーを狙っています。しかしランチリは商売が上手いですね。

5) チリ家庭の借金増加率が2003年以来の低い数字に
中銀の発表で09年の借入金は全年対比わずか4.7%のアップで、これは03年以来の最も低い数字。国民が借金を増やす生活を抑え始めたことを示しています。