(政治)

1) ボリビアの海
オランダのハーグ国際法廷の2週目。ボリビアとチリが1日づつ最終弁論を行いました。チリ側は「ボリビアは彼らが言うように海が無いため奴隷状態になっているとかの惨めな環境にいるわけではない」と側面攻撃。
これで両国の主張発表は全て終わり、これから裁判所が検討を始めます。年内に結審すると言われます。チリ側のメンバーはサンティアゴに戻りモネダ宮殿でピニェラと面談し、意見の交換をしました。
チリ側では勝つか引き分けしかないとしています。国際法廷がボリビアの主張は根拠がないとすれば勝利。チリはボリビアと話し合いをする必要があるとすれば引き分け。いずれにせよ、領土をボリビア側に譲り渡すような判決は出ないとされました。同じような争いで、以前にペルーに領海を一部取られましたから、それほど油断はできないと思いますが・・・。
2) 教育の無償化
バチェレットが大きく打ち上げた課題ですが、ほとんど動きが無く止まってしまいました。これに関連して大学などが利益を目的とした事業をすることは認められないと法律化しましたが、今週、それに関し憲法法廷がそれは違法と判断を示しました。
 今までの動きを全く覆すものです。もちろん、この判定は既に成立した法案を否決するものではありませんが、大きな影響力を持つことは確か。
バチェレットはそれに異議を唱えています。もっとも具体的にどこの大学がどんな問題を抱えているのか示されず表面的な議論です。営利目的の大学が多くの投資をして学生の人気を集め、利益も上がるし、学生のレベルも上がると言うのなら、確かに憲法法廷の判定もおかしくない気はしますが。
3) 警察軍長官の就任
警察軍の新長官の就任式がありました。ピニェラは奥さんと式に参加。不思議なのは前長官がいなかったこと。前長官はそれを新聞記者に聞かれると「招待されなかったので」と笑顔で答えていました。???そのうち彼が訴えられることになるのかな?
4) 中絶法案
昨年、暴行などによる妊娠の場合は妊娠中絶を認めるとする法律が出来ましたが、まだ病院・医師のなかでもめています。この6か月間で合法中絶が行われたのは111件と厚生省が発表しました。