(政治)

1) バチェレットの息子夫婦のカバル社犯罪
内容は大したことではないのですが、バチェレットの家族なので、チリ政府に大きな影響を与えます。カバル社の共同経営者は息子の嫁ナタリアとバレロでした。
そのバレロは検察にナタリアは夫(バチェレットの息子)とアメリカに行き、マイアミに銀行口座を作った様子。(ナタリアの弁護士は全くの嘘だとコメント)彼女は100万ドルくらいのマンションを買ってそこで生活したいと常に言っていたと供述しました。
今までナタリアは自分は経営者だったが、商売のすべての分野に関与していたわけではないと逃げの手を打っていましたが、バレロは週報を彼女に届けていたから、会社のすべての動きは彼女の頭にある。もし知らないと言うのなら、それは彼女が嘘を言っているのではなく、忘れたのだろうと供述。これって嫌味ですね。 
その会社はバチェレットを支援するモネダ宮殿の2階部隊に所属する社会党系の女性に180万ペソを支払っていますが、その金がなぜ払われたのかが良くわかっていません。バレロはナタリアから何かの調査を依頼して報告書が出たので支払ったと聞いているが、その報告書を見たことがないとコメント。じゃ、カバル社に有利になる何かの秘密情報を抜いてきたので賄賂として渡したのかな。これもそのうち大問題になりますね。

裁判関連では、鉱山会社のローヤリティ税に関し、議員の怪しい動きが問題になっていますが、これに関し前大統領のピニェラが自分から証人として検察に向かい、事の成り行きについて説明したらしい。 
漁業法案でも同じだが、関連業界が議員とコンタクトし、彼らの都合の良い方に法案を手直しすると言うのはこれからも続くだろう、悲しいことだが。

検事総長が選挙資金関連で多くの現職・元議員が裁判になっているが、これを早期に完結するようにと指示を出した様子。手抜きで終わらせるのは避けたいが、いつまでもズルズル長引かせるのも止めてほしいもの。
2) ボリビアの攻勢
ボリビアの海問題はハーグ国際法廷で審議されいるが、ボリビアは自国から流れ出た川がチリ領土に入り、その川の水をチリが100年にわたって不正使用している。したがってその使用料、罰金、金利を含め巨額の制裁金を新たに要求するとしている。欧州でこの種の川の問題が出れば、多くの国に問題が発生することは間違いない。
チリ側は全く逆に、ボリビアの国内問題を(モラレスは永久的に大統領を続けようとしたが、先日それが拒否された)対チリの問題で目をそらそうとしてるわけだとしました。
水が命と言うのは理解できるが、その地区の両国の領土を見れば、問題は一目で分かる。チリ側は野菜や果物が栽培され緑が多いが、ボリビア側は砂漠地帯。川の水を使用、利用していないボリビアがチリにクレームするのはいかがなものか。
3) 労働法案
労働組合のストが全国各地で実施されました。共産党の議員もこれに参加し、国会で労働法案に関し、組合運動を骨抜きにしようとする動きを許せないと与党の一部を批判しました。
銅鉱山の悲惨な現状の原因の一つに、こうした労働組合の過剰な保護を政府がやってきたので競争力が下がったと言うコメントもあります。
4) 大学教育の無料化
教育省が今まで発表してきた今年度からの学費が無料になるとされた8万人の学生について、「最終決定ではなく、審査中のものだから、まだこの先、結論が変わることもありうる」と発表。 
新学年は3月に始まるので、いまさら何を言っているのかと思うが、それほど低いレベルですね。
2月に「すべての無料化の学生には連絡しました。12万人です。もちろんまだ大学への学生登録が終わってないので、それが終了した段階で最終結論になります」と、数字も内容も全く違う見解をコメントしていました。
この制度を利用して大学で学ぶことは無料と考えて大学に登録したのに、最後にそうでないとなれば、その家族はどうなるのかな?バチェレットおばちゃんしっかりしてや。