(政治)

1) バチェレットの動き
彼女の提案が成立し、わずか3日で2017年1月2日が祝日になりました。1月1日が日曜日なので2日の月曜日を替わりの休日にしたわけですね。経団連などは労働日が一日縮小すると嫌がりました。
新聞に、思いついたようにバチェレットが急にこれを言い出し、政府・与党が即断し、国会は他の案件と異なってこれを即日、審議・成立したのだが、どこか違和感を感じさせると批判的な口調の論文が掲載されました。
彼女にとって心配なのは、彼女の選挙資金の出どころ問題と、息子の嫁が関連するカバル問題ですが、今の所、顔が引きつるような深刻なことにはなっていません。新聞にカバル社は当初から法をくぐって利権をあさる不正を目的に設置されたとあり、有罪が固いのでは?
2) 移民問題
チリに急激に移民が増えていると言うのはチリの風に良く出てきますが、バチェレットは自分の政権中に新法案を提出するとしています。現行法案は1975年に制定されたもの。
各国の現状が報道されています。今まで欧州で一番移民を受け入れてきたのはスウェーデンです。祖国を逃れ移民してきた人々を経済的にも援助しました。確かにピノチェット軍事政権時、多くのチリ人がスウェーデンに逃げ込みました。しかしその数が多すぎると、それを制限する新しいシステムを考えるとなっています。アメリカで開かれているのはカナダで、プロの技術者などは健康・言語に問題が無ければ永住権を容易に取ることができるとか。日本も人口が減少することから、カナダのように2013年からエンジニアなどに門戸を開いているとされています。
チリの移民法はどうなるでしょう。
3) ペーパーの談合問題
もう2年も前に各生産者間の談合の事実は確認されているのにそれをどう処分するかはっきりせず、またここに来て問題化しています。談合して価格を釣り上げたのなら、各社に罰金を払わせ、消費者にそれを還元させる(一定期間、半額にするとか?)とすっきりするでしょうね。
バチェレットは「悲しい現実、これがチリ民衆の企業を信用しない風潮を大きくする」とコメント。
4) 軍事政権下の人権問題
先週、法務大臣が老齢・死に至る病を持つ囚人を自宅に戻す(自宅収監)ことを考えると発表しました。直ぐに、それは犯罪を犯した元軍人を釈放するつもりだろうと人権委員会などから反応がありましたが、それが正解で、今週はそれら元軍人が収容されてるプンタ・ぺウコ刑務所の囚人9名が自分たちは間違ったことをしてしまった、遺族・家族にお詫びをしたいとコメント。
それで十分なのか、遅すぎる反省か、それは旧軍人だけに適応される条件などかなど意見が入り乱れています。どうなるかな?