(経済)

1) 消費者物価(IPC) の動き
6月の消費者物価は0.3%の上昇を示しましたが、09年通年ではまだマイナス0.8%です。これは過去74年で最低の数字とか。もう当分、物価は据え置きですね。
2) 中銀が公定歩合の引き下げ
わずか1年前、チリの金利は8%を越えていましたが、それが継続的に下方に修正され、先日、下げられたばかりなのにまた今週下げられ、0.5%になりました。この数字は現在のイギリスと同じですが、それほどチリ経済の停滞が著しいと中央銀行は見ているのでしょうね。金利がこれほど下がったので、会社の設備投資、個人の住居の新規購入・増改築が大飛躍する可能性があります。
マンション購入時の銀行から個人への融資は、この公定歩合の引き下げを受けて現行の4.7%が4.4%に下がるようです。
この影響を受けドルが久しぶりに買われました。1ドル530ペソ台だったのが540ペソになっています。しかしチリの株式市場は下げ勾配です。
3) 住宅の販売
順調のようですね。一部の銀行は既に景気の底は打った、6月の販売は回復期と言うより通常といえると強気の発言。もちろんこのウラには政府が販売援助のため補助金をつけていることもあります。今週末も、今年に入って2回目のマンション販売大セールが全国的に実施されました。その3日間は値下げとおまけが付くわけです (例えば、引越し費用を業者側が払うとか)
一方、オフィスのほうは一時供給が需要より少なく、08年の中ごろはほとんど空き部屋がなかった(空き室率0.3%)のですが、現在は05年のレベルまで戻り4.2%になっています。
4) 港湾の荷動き
今年度は景気の停滞から港でのコンテナーの動きはあまり伸びていませんが、ラテンアメリカで荷動きの伸びた港は1位がペルーのイロ、2位がチリのアリカだったよし。最も荷動きの絶対量は1位がブラジルのサントス、2位はパナマのコロン、チリのトップのバルパライソはずっと下の8位にランクされています。
5) サーモン業界に救いの手
倒産寸前のサーモン業界に銀行が救いの手を出し、アクアチレ社は借入金の60%を再ネゴすることで合意とか。他の会社も同じような手で延命できそうです。よかったですね。チリ南部はサーモンなしには生きていけない体質になっていますから。