1) 国内問題のトップは教育省の問題ですが、それよりコロンビア陸軍のエクアドル越境問題のほうがずっと迫力ありますね。
今週、ドミニカで開催されたリオ・グループ国際会議で、当事国のエクアドルとコロンビアが正面衝突。それに隣国でおせっかいのチャベス(ベネスエラ)が介入して大混乱。
FARCと言うコロンビアの南部ジャングル地帯を支配するテロリストグループはコロンビアの正常化を長い間妨げていますが、その組織のナンバー2(レイエス)がいる場所を携帯電話から突き止め、エクアドル領内だったにもかかわらずコロンビア陸軍は空と陸からそのキャンプを攻撃し、レイエスを射殺しました。これにエクアドル、ベネスエラが噛み付き、3カ国間で戦争直前まで行きました。
チリは国境は神聖なものとして、これを侵したコロンビアに責任があると主張しました。
しかしこのレイエスはチリ共産党の招待で過去にチリを訪問しており、そのとき政府与党の各党と面談していることが明らかになりました。
このグループは数十人の人質を捕らえており、その中には大統領候補だったべタンクール(女性)もいます。こんな犯罪グループと友好関係を結んでいるチリ社会党などの責任は無いのかな?
ある新聞の一面にチャべスの写真が載り、その上にFARC YOUと書かれていました。(分かる?)
2) 教育省問題
国会に野党側からプロボステ教育大臣の憲法責任を問う審議書が提出されました。来週国会でそれを受理するか討議されるが、もし受理された場合、この案件が審議される間、彼女は大臣の任務から外れます。
バチェレット大統領は、従来からこれは女性軽視(蔑視)問題の一環だと訳のわからぬコメントをしています。その他に単なるテレビ向けの野党の演技だとかのコメントもあり、彼女の実力を示しています。
とにかく該当大臣が国会委員会で行った質疑応答での見解は問題の一部で、大多数は隠されたままというのが野党側の見解。
バチェレットがこの大臣を全面的に援護するのは、ここで大臣職を罷免されてしまえば5年間は公職につけず、つまり彼女が国会議員になれないからと見られています。情けない話。
3) 来週、バチェレットの大統領就任3年目を迎えますが、世間の評価は厳しく、今週発表された市民の意見は次の通り。
メルクリオ紙とラ・テルセラ紙の間に若干の変化はあるものの不支持が47%にもなり、全般に大統領は決断力が無い、困難な状況で舵取りが出来ないなどの評価を受けています
これだけ不人気、非決断、リーダーシップのない彼女の後半の2年は最初の2年より厳しいものになることは間違いない。
また次期大統領候補として野党側のピニェラが圧倒的に与党側候補を抑えました。彼が大統領になるだろうという人が38%、前大統領のラゴスが2位で、なんと4%。その差は大きすぎますね。