チリの風 その1054 2023年7月24日-30日

真冬ですが、週末気温が上がり、24,25度になりました。もう春かな?8月にまた寒波が来るでしょうね。

月曜日、血液検査に病院に。遅く行くと患者が長蛇の列になるので朝7時前の地下鉄に乗りました。私が最初の患者で医者の診断を終え9時前に外に出ました。
そしてセントロ(街の中心)に向かって歩きました。ベガ中央市場、アルマス広場、そしてアラメダ通り。1時間ちょっとの市内観光でした。しかしその日の朝。最低気温3度だったのに街頭で犬を抱いて寝ている人や、段ボールの上に座って建物の壁にもたれている人も見ました。市場では多くの人が働いていました。アルマス広場は早い時間は危険はなさそうですが、それでも大聖堂のそばにかなりの人が集まっていました。人生は簡単ではないですね。
山歩きは仲間と第3展望台に。上から見ると街はスモッグでひどかったです。次の日、大気汚染の警戒警報が出ました。マラソン練習は2回。その1回は10キロを走りました。ヨレヨレで遅いけどちゃんと最後まで走れたのが嬉しいです。
そして澁谷大使の講演「実験国家チリ」をオンラインで見ました。その切り口がユニークで、私の知らないこともあって面白かったです。
日曜日は仲間とその家族を呼んで昼食会。いつもと同じように今週も幸せな日が続きました。

(政治)

1)ボリッチ動向
世論調査でボリッチを指示するは27%、不支持は62%でした。今までと大きな違いはないですね。
今週は南のビオビオ州に行き、そのアルト・ビオビオで先住民のペウエンチェ族と交流しました。私もそこへ2回行ったことがあります。

国会
共産党キリスト教民主党DCが手を組みました。その結果、下院の新議長にDC党員が選出されました。憎みあっているような両党が何かの利益があると手を組むこともあるのですね。
ジニ係数
貧富の差を表すチリのその指数は前回の2020年は0.51とかなり悪かったのですが、今回の2022年は0.47と今までのトップの数字でした。つまり所得格差が大きく改善されたわけです。チリ社会はそんなに良くなっているのでしょうか?
同じ件ですが、チリの組織カナンの発表で貧困者層が急激に減少しています。現在は6.5%とか。それは歴史上最小の数字です。さらにその中で極貧層は前回の4.3%が今回は2%と半減です。つまりピニェラとボリッチはよく働いているわけです。あまりそれを感じることはないですけど。

新左翼RD党が作った組織が家屋省からもらった金を正当に使用していなかったと言う疑いが続いていますが、その疑惑の金の一部を戻すと言われています。もらった金をどこに・いつ・いくら使ったはっきりさせ、契約した事項が実施されていないなら詐欺罪で訴えるべきでしょうね。

来週、教員組合が2日ストに入ると言われます。それに関し、ピニェラが「ボリッチの政策は大衆迎合主義で、教員に給料をどんどん上げると言ってそれを実施しなければ教員組合が怒るのは当然で、彼らは通常ではないと言うのはおかしいのでは」とコメント。さぁ、どうなるでしょう。

右翼のUDI党がボリッチを外さなければ、厚生年金問題などの政府との交渉を中断するとしていますが、それに関して、ボリッチは次のように言えばどうでしょうか?
「私たちは国民のためになるよう現行の法案の改善改革を用意していますが、それに関する議論をUDIがしないとします。次回の選挙で私たちの政権が仕事をしていないのか野党のUDIが邪魔をしているのかを判断してもらいましょう」

(経済)

1)銅価格と為替
1ポンド当たり3.90ドルと先週とほぼ同じ。為替は1ドル826ペソとややペソ安になりました。
2)チリ株式市場
IPSAが今週、また新記録を出し6411ポイントまでいきました。上昇気流が継続です。
3)失業率
 4-6月の期間の失業率は8.5%となりました。過去12か月で0.7%の上昇。つまりそれほど悪くもならないが良くもならないと言うことですね。
4)公定歩合
 チリ中銀はもうインフレの問題は終わったとして現行の11.25%から10.25%に大きく下げました。2020年の3月からずっと上昇していたのですが久しぶりに下がりました。2021年の始めは2%以下でしたから、今回の10.25%はさらに下がるでしょうね。 それがチリ経済にどう影響するか、銀行ローンを組んで
購入する家屋の販売には影響があるでしょうね。

(一般)

1)犯罪の増加
この問題は長い間継続していますが、犯罪の増加の原因は不法移民の増加、裁判所の判決が不適当(緩すぎる?)、それに麻薬問題の拡大が言われます。
しかしこれに対し警察は適宜な対処をしており、犯罪の抑制を達成しているとする意見が多いとか。確かに犯罪の増加を警察が抑えていると言うのは感じます。
先週社会開発省で23台のパソコンが盗まれましたが、同じような犯罪が文化省でもありました。テムコの政府事務所でも盗難があったとか。そんな事務所には誰でも入れるわけはなく、どうしてチェックが出来ないのか不思議です。
それとはまったく関連無いですが、都内の学校で生徒が学校封鎖をし、それに関連して火炎爆弾が爆発し、それに巻き込まれた学生が重傷です。
その学生が爆弾を扱っていたとしたら自暴自爆ですが、高校生からそんな事件があるわけですね。

(スポーツ)

1)サッカー
国内リーグ戦の結果ですが、人気3チームの結果はコロコロは勝利、カトリカは引き分けそしてチリ大学は敗戦でした。
現在の所、首位はコブレサル、次いでワチパトです。
コロコロが5位、チリ大が6位、カトリカは9位です。


以上